2800万円の3LDK「築古マンション」を不動産のプロが購入…4年住んでみてわかった「よいところ」「悪いところ」
以前、当メディアに〈結局、「築古マンション」購入はオススメなのか? 不安視する声が多い「3つのデメリット」を不動産のプロが解説〉〈新築は手が届かない人も多いから…不動産のプロが「築古マンションもアリ」だと思う人の条件〉という記事を寄稿した北山龍之介さん(MIRAI株式会社 不動産コンサルタント*肩書は取材時)。自身も4年前に築40年の旧耐震マンションを購入し、今でも住んでいるという。 【マンガ】マイホームは「持ち家」か?「賃貸」か? ついにその「答え」がわかった… 記事の中で「築年が古いマンションだからよいということはない。しかし値段の安さを考えると十分検討に値する」と記した北山さんが、実際に「築古マンション」に住んでみての感想は……? よかった点・悪かった点について伺ってみた。
旧耐震のリノベマンションを買った理由
ーーまず、なぜ築古のリノベーションマンションを選んだのでしょうか? 一番の理由は「安くて綺麗だから」です。 私が買ったマンションは、見た目は築古の大型マンションという雰囲気の物件。 生まれも育ちも団地育ちの私としては、実家の10倍は綺麗という印象に加え、長年不動産業界で働く経験から管理状況がとてもよいと感じました。 その上、室内のリノベーションのクオリティが非常に高く、価格も手頃なため「買いだ」とすぐに購入申込をしました。 これがそのマンションです。 2800万円の3LDKで、新宿や渋谷まで25~30分。築浅の物件を買おうとすると、この広さでは倍以上の価格になります。コストパフォーマンスが非常によかったです。
コストを上げずに生活の満足度が向上
ーーローンなどの費用について教えて下さい。 物件価格2799万円+諸経費300万円の約3090万円を、地元の信金で0.65%で組んだため、ローン支払いが月額8.2万円。マンションの管理費・修繕積立金が1.6万円なので、毎月の合計支払は9.8万円となっています。 このクオリティの家に月約10万円で住め、団体信用生命保険も付いてくるという条件は魅力的でした。 こんな話をすると、「それはあなたが不動産のプロだから、いい物件を早く押さえられたって話なだけですよね?」と思う方もいるかもしれません。 しかし私が買った物件は8カ月程ずっと売りに出ていました。あくまでも市場に出ている物件から「自分にとっていい物件を選んだ」んです。 ーー実際に住んでみてよかったところは? まず、生活コストがほぼ上がらなかった点ですね。一方で生活の満足度は大きく向上しました。 新築同然の室内と、食洗器や浴室乾燥機付きの家に、以前の家賃(約8万円)とあまり変わらない値段で住むことができているので、本当によい買い物をしたなと思っています。 また、マンションを購入した後で、マンション全体の玄関ドアが新しいタイプのドアに無料で交換されたんです。これも、築古の中でも管理状況のよい物件を選んだメリットですね。