2800万円の3LDK「築古マンション」を不動産のプロが購入…4年住んでみてわかった「よいところ」「悪いところ」
住宅購入において最も大切なことは?
ーー悪かったところや後悔している点はありますか? 築古を買って後悔していること……、強いて言うなら再販が少し不安だな、と思う時はあります。 一般的にリノベーション物件は生活満足度は高いものの、金額の割には資産性が低いので、短中期の売却ではローン残債以上の価格で売れない可能性が高いです。 私としても再販性の弱さは承知の上。それでも支払う生活コストと生活満足度の高さや、団信の安心感、そもそも売却益を目的に購入していないことからトータルすると、合理的な判断を下せたと納得しています。 また、27歳の時に購入したのですが、もう少し価格の高いキラキラの物件を買っても良よかったかもしれないと思うこともあります。しかし、生活維持コストが安いお陰で好きな車にも乗ることができますし、転職や生活の変化にも柔軟に対応できるためトレードオフだとも思っています。 ーー最後に、読者の方に伝えたいことがあれば。 以前の記事でもお伝えしたように、住宅購入にとって最も大切なことは「何を目的に買うのか」「その上で自分の優先順位は何か」を正しく精査して、現時点の自分にとってベストといえる選択肢を自信を持って選ぶことです。私は胸を張って「あの瞬間、ベストな物件を買った」と言うことができます。 ぜひ皆様も、物件を買う際にはその「目的」と「譲れないもの」を意識しながらお探しください。 皆様の住宅購入が少しでもよりよいものになれば幸いです。
マネー現代編集部