全豪OPでV奪回狙う大坂なおみの練習映像SNS投稿に隔離措置選手たちが「不公平だ」と激怒…慌てて削除も
テニスの全豪オープンの2019年覇者でV奪回を狙う大坂なおみ(23、日清食品)がSNSに投稿した練習映像が大問題を引き起こしている。全豪オープンに出場予定の1000人を超える選手や関係者は、大会側が用意した17便のチャーター機で米国や中東から現地入りしているが、そのうちの3便で9人の新型コロナの陽性反応者が出たため錦織圭(31、日清食品)ら72人がメルボルンのホテルの自室に隔離されることになった。だが、その一方で、感染者の出ていない便に乗っていた選手は、2週間の自主隔離を余儀なくされるが、“バブル”と呼ばれる隔離施設内での1日5時間の練習が可能となっている。大坂なおみ、ノバク・ジョコビッチ、セリーナ・ウィリアムズらは、メルボルンではなく、アデレードのホテルに入って、施設内で1日5時間の練習を行っているが、大坂が、サポートスタッフ4人と一緒にトレーニングしている風景の映像をSNSにアップしたため、隔離されている選手からの非難や不満の声が爆発した。豪州のニュースメディアnews.com.auによると「複数のサポートスタッフと共にアデレードで最初の練習に参加した2019年全豪オープン覇者の大坂の映像が、メルボルンを拠点とする選手たちを怒らせてしまった。(メルボルンで隔離されている)選手たちはアデレードにいる有名選手たちとの不平等措置にとても不満だ」という。 またフランスのジェレミー・シャルディは、「アデレードを拠点とする選手たちが多くの特権を得るだろう」と、運営サイドに不公平さを訴えているという。 英国のデイリーメール紙も「2019年全豪オープン覇者の大坂がアデレードのコート上での彼女のトレーニングスタッフの4人と一緒の映像を出したことで、ホテルに閉じ込められている選手たちの不満が沸点に達した」と伝えた。 大坂は、同映像をすぐにSNSから削除したが、ヤフースポーツの豪州版によると、「(大会側から)ビデオ映像を削除するように強いられたようだ」という。また今後も、SNSの更新をストップすることを求められているらしい。 だが、映像削除も、後の祭りのようで、ニューヨークデイリーニューズ紙は、「大坂が全豪オープン隔離の間の練習ビデオを削除」との見出しを取り、「23歳の大坂が彼女や彼女のコーチがマスクなしでトレーニングする様子のビデオをソーシャルメディアに投稿した後、メルボルンで隔離されている選手たちの深い憤りを呼び起こした。大坂は、他選手、彼女のスタッフ、もしくは大会主催者からビデオを削除するようにプレッシャーを受けたようだが、もう手遅れだったかもしれない」と指摘した。 全豪オープンは当初の予定から3週間遅れの2月8日に開幕予定。重要な試合前の調整にこれだけの違いがあっては、競技の公平性を担保できるかどうかも疑問視される。この問題に大会運営サイドはどう対処するのか。まだまだ波乱含みだ。