ウェイド・ガイトン個展「THIRTEEN PAINTINGS」(エスパス ルイ・ヴィトン東京)開幕レポート。注目の日本初個展
東京・表参道のエスパス ルイ・ヴィトン東京で、アメリカ・インディアナ州出身のウェイド・ガイトンによる個展「THIRTEEN PAINTINGS」が始まった。会期は2025年3月16日まで。 本展は、パリにあるフォンダシオン ルイ・ヴィトンの所蔵コレクションを東京、ミュンヘン、ヴェネチア、北京、ソウル、大阪のエスパス ルイ・ヴィトンにて展示する「Hors-les-murs(壁を越えて)」プログラムの一環として行われるもの。 ウェイド・ガイトンは1972年米国インディアナ州生まれ。現在はニューヨークを拠点に活動している。数々の賞を受賞しており、2014年にアメリカ芸術文学アカデミー、2004年にはファウンデーション・フォー・コンテンポラリー・パフォーマンス・アーツより賞を授与。また、2003年にソクラテス彫刻公園から新進芸術家助成を、2002年にアーティスト・スペースから独立プロジェクト助成を獲得。2000年にはデルフィナ・スタジオ・トラストからも支援を受けている。2023年にパリ市立近代美術館(フランス)の「Five Paintings, 2013-2015」(2023)など、これまで個展を多数開催しており、その作品はバイエラー財団や、プラダ財団などでのグループ展でも紹介されてきた。 アーティストにとって日本初個展となる本展では、フォンダシオン ルイ・ヴィトンの所蔵作品から、2022年に制作された13枚のパネルからなる大判絵画作品《Untitled》(2022)が世界で初めて紹介される。 ガイトンは、絵画の伝統的な形式と現代のデジタル技術による印刷技法を融合することで知られており、本作でもそうした技法が見られる。
文=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長)