100回目の早明戦 明治の猛攻しのぎきった早大・佐藤主将「守って勝てたのは成長」
◇早大27-24明大(ラグビー関東大学リーグ対抗戦=1日) 最後までハラハラさせられる、100回の節目にふさわしい激闘だった。早大は27-24の3点リードで迎えた試合終了間際、スクラムで反則を犯し、自陣深くへ進入を許した。FWを当てる明大にしぶとく絡み、しびれを切らせた相手が大外に展開したところを、1年生のSO服部とWTB田中健が必死に追いかける。インゴール目前で捕まえ、タッチライン外へ押し出し、勝負あり。早大フィフティーンは喜びを爆発させた。 数々の名勝負をほうふつとさせる、手に汗握るシーソーゲーム。フッカー佐藤主将は、トライで逆転されるという状況も「楽しめた」という。猛攻にさらされながら、今季の早大らしい堅守は最後まで揺るがず。体を張り続けて3点差を死守した。 昨季の全国大学選手権は京産大に65失点を喫し、まさかの準々決勝敗退。チームを立て直すため、大田尾監督が着手したのは守備とスクラムの強化だった。田中健は勝負を決めたタックルを「タッチラインは16人目の味方と思って練習してきた」とうなずく。下級生が躍進するチームにあっても、防御に対する姿勢は浸透していた。 「最後守って勝てたのは成長」と胸を張った佐藤主将は、「ラストワンプレーまでどっちが勝つか分からない試合をできたのは大きい。選手権でも慌てずに頑張れるのではないか」。5季ぶりの大学選手権制覇へ、期待が膨らむ一戦となった。(石原颯)