【アルゼンチン共和国杯】スタミナに優れるRoberto内包馬は複勝率50%超え 好相性の血統持つのはメイショウブレゲ
有力馬の血統を解説
・クロミナンス 母イリュミナンスはフラガラッハ(2012、13年中京記念)、フェルメッツァ(2017年小倉記念3着)、エスティタート(2019年シルクロードS2着)などの半きょうだいで、母自身も2013年クイーンCと2015年クイーンSで3着がある実績馬です。 本馬自身は牝系の特徴が出た伸びの良い体つきで、Nureyevの5×4を中心にHyperion血脈を豊富に併せ持った万能タイプです。アルゼンチン共和杯は5歳以上が苦戦傾向の重賞ではありますが、本馬はロードカナロア産駒らしく7歳になっても大きくはパフォーマンスを落としていません。 ・サヴォーナ 母テイケイラピッドはその父スニッツェル譲りの大型馬。馬体重530kg前後の恵まれた馬格は母親譲りで、力のいる馬場やダートも苦にしないパワーが本馬の持ち味です。東京芝2400mでの瞬発力勝負では分が悪いですが、東京芝2500mの底力勝負なら東京コースも対応可能ではないでしょうか。格の高いレースを中心に使ってきた4歳馬という点も高く評価したいところです。 ・メイショウブレゲ 母メイショウスイヅキは芝1400m以下で3勝を挙げた短距離馬。ただ、ゴールドシップ産駒の本馬はサンデーサイレンスの3×4の影響もある、馬体の緩さが目立つ長距離馬で、5走前には芝3000m戦である万葉Sを制しています。またゴールドシップは、東京芝2500mとの相性抜群なRobertoの血も薄く引いており、アルゼンチン共和杯はピッタリの舞台でしょう。 ライタープロフィール 坂上明大 1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。2023年11月には本島修司氏との共同執筆で『競馬の最高戦略書 予想生産性を上げる人の取捨選択の技術』(主婦の友社)を出版。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。
坂上明大