【新日本】棚橋弘至 1年後の引退試合「地上波ゴールデン放送」希望! テレビ朝日の反応は
ラストイヤーの初陣を華々しく飾った! 新日本プロレスの年間最大興行「レッスルキングダム19」(4日、東京ドーム)で、棚橋弘至(48)がEVILとのランバージャックデスマッチを制した。2026年1月4日東京ドーム大会での現役引退を控えている棚橋は、取材に対し「最後の夢」を激白。自身の引退試合で、02年5月2日の東京ドーム大会以来、実に約24年ぶりとなる「地上波ゴールデン放送」の復活を狙うという。果たして実現の可能性は――。 【写真】プロレス最後のゴールデン放送「幻の一戦」 「負けたら即引退」の十字架を背負った因縁マッチでEVIL(変型大外刈り)を浴びて万事休すかと思われたが、起死回生の首固めで逆転勝利。試合後は米AEWで活躍する柴田勝頼が登場し、5日東京ドーム大会での激突が決定的となった。 引退前倒しを回避し、無事にラストイヤーがスタート。棚橋は「残された時間が少なくなればなるほど、やりたいこと、やりたかったことが浮かんでくるんですね。出たことのない団体に出るとか、プロレス界全体を活性化できたらなっていう気持ちもありますし。どうやっても悔いは残るんだけど、やりたいことは全部やりたいなって欲が出てきました」と心境を明かした。 2000年代に暗黒時代にあった団体をけん引し、プロレス人気をV字回復させた立役者だが、偉大なキャリアの中でかなえられていない夢もある。「東京ドーム超満員」と「地上波ゴールデンタイム放送」だ。 「時代に合ったサイズ感でやるしかないんだっていうような経験をしてきたんですけど、やっぱり僕は祖母たちとゴールデンでプロレスを見てたし。そういった部分を夢で終わらせるんじゃなくて、僕も成し遂げたい。それは引退というものをかけないとできないものなのかもしれないけど、最後の最後でどっちか一つでも夢をかなえたいですね」と現役最後の野望を掲げる。 特に地上波ゴールデンの復活は、世間にプロレスの魅力を伝えることに尽力してきた男の悲願だ。「プロレスを見たことない人に見てほしいな、こんな面白いものないのになってずっと思ってきたので。1年間どう戦って、どうドラマチックなクライマックスを迎えるのか。そこに僕の物語や、最後ということ、いろんなものが乗ってくればいけるんじゃないかと」と熱望する。 もちろんハードルは高い。同時間帯で新日本の試合が最後に放送されたのは02年5月2日の東京ドーム大会。とはいえ、希代の名レスラーにして新日本の社長も務める棚橋の引退試合となれば可能性はゼロではない。 「ワールドプロレスリング」を中継するテレビ朝日関係者は「まだ1年後のことなのでどうなるのか具体的には言及しづらいですが、テレビ朝日としてもできることをしていきたいスタンスではあります」と明言する。 さらに「いろいろな可能性を考えながら最後の花道をどう放送、配信していくのかは時間をかけてしっかり考えていきたい。プロレスに興味はない方でも棚橋さんは知っていたり、象徴的な存在なので。いい形で放送できたらというのは現場としても強く思っているだろうし、会社としてもそこは認識しているので」と含みを持たせた。 「100年に一人の逸材」を名乗りながらも、業界を発展させるべく次の世代の礎となる覚悟は常に持ってきた。「何かプロレス界のために、でっかい置き土産していきたいなと思うんですよね。最後に全キャリアをかけて、何を残せるのかって考えてます」。プロレスのために全てをささげてきた逸材の最後の戦いが始まる。 【〝幻〟の蝶野正洋 vs 三沢光晴】新日本プロレス最後の地上波ゴールデンタイム放送となっている2002年5月2日の東京ドーム大会は、新日本30周年記念イベント「闘魂記念日」として開催された。観衆は5万7000人超満員が詰めかけ、メインでは蝶野正洋が、ノアの三沢光晴と歴史的大死闘を展開して30分時間切れ引き分けとなった。 ところが当時の報道によると、テレビ生中継はメイン戦のゴングが鳴った午後9時5分の前に終了。IWGPヘビー級王座戦(王者・永田裕志 vs 高山善廣)で時間切れとなり、メインのドリームマッチが放送されず、プロレスファンには不満の残る〝最後の中継〟になっていた。なお、同大会の視聴率は「7・1%」と伝えられている。
岡本佑介