祖父に買ってもらったプラモデルを皮切りに…車のプラモやミニカーなど1500台のコレクションが応接間にずらり
応接間の棚にミニカーがずらりと並び、押し入れを開けると自動車のプラモデルの箱がぎっしり積まれている。福知山市北栄町の会社員、塩見明雄さん(71)は、自宅に数えきれないほどのコレクションを所有している。どれも愛着のあるものばかりだ。
小3で潜水艦の模型作りから
小学3年の時、祖父に潜水艦のプラモデルを買ってもらったことを皮切りに、戦艦大和やゼロ戦などの模型作りに夢中になった。「作り始めたら、ごはんも食べず、部屋に閉じこもって製作を続けていました」 5、6年の頃には、電線を張ったコースの溝(スロット)に沿って模型自動車を走らせる「スロットカー」にはまり、ほしいプラモデルも車がメインになっていった。 働き始めて給料をもらうようになると、気に入ったプラモデルは自由に買った。模型は主にF1などのスポーツタイプの車で、塗装をして、車体に貼る広告用のステッカーも自分で作り、本物そっくりに仕上げた。 31歳で大阪から古里福知山にUターン。大人向けのミニカー「トミカリミテッド」が出始めた2001年からは、ミニカー収集もスタート。これもどんどん数が増えていった。
ミニカー1500台 未開封模型800箱
ミニカーは現在、スポーツカーや乗用車、働く車など約1500台を所有。応接間に専用の棚を設けてきれいに並べ、作った車の模型も一緒に飾っている。ミニカーが入っていた箱も捨てずに全て置いてある。 完成させた車の模型は約100台で、まだ作っていないものが800箱ほどある。「55歳から毎月1台ずつ作っていけば、持っているプラモデルを全部完成させることができると思いましたが、なかなかそうもいかなかったですね」と笑う。 未開封のものは応接間の押し入れに隙間なく積んである。働き出して購入したスロットカー用の古いプラモデルも買った当時のままだ。
年月を掛けてこつこつ収集
車の模型やミニカーのコレクションは、プレミア価格の中古品を買ったものは一つもなく、年月を掛けて、掘り出し物も探しながらこつこつと集めてきた。 棚の中のミニカーは、地震の際に前に飛び出さないように、細長いプラスチック板を前方に設置。大雨による自宅の浸水も想定して、より大切にしているものは上部に陳列する。 プラモデル作りやミニカーの塗装などは自宅2階の専用の部屋でする。大学生時代に乗っていた「サニー1000クーペ」のミニカーは、自車と同じ色に塗装。自動車店をしていた親戚に塗料をもらって塗った。
見ているだけで何時間でも
応接間には、特別な用事がない場合でも長くいることが多い。「未開封のプラモデルやミニカーを見ているだけで楽しい。何時間でもいられます」と言う。同居する中学生と高校生の孫も応接間を気に入り、一緒に過ごすことがよくある。模型製作は今後も時間を見つけて続けていくつもり。「あせらず、ぼちぼちと作っていきたいですね」