1億3000万円からのフェラーリ「SF90 XX スパイダー」を一般道で試す! 公道を走れるサーキットマシンは意外にも乗りやすかった!?
発表後にはすでに完売!
じつは、筆者は2023年11月にSF90 XXをフィオラノ・サーキットで走らせたのだけれど、そのときのコントロール性にも舌を巻くばかりだった。なにしろ、当日はチョイ濡れの難しいコンディションだったにもかかわらず、タイヤがスライドし始める直前の感触を克明に伝えてくれるので、限界ギリギリのパフォーマンスを引き出すのは決して難しくなかった。正直、これまで私がフィオラノで走らせたどのフェラーリよりも、SF90 XXのコントロール性は高かったと断言できるくらいだ。 サーキットでは速いだけでなくコントロール性にも優れていて、公道でもバツグンの快適性を誇るSF90 XXで唯一、残念なのは、このモデルがもはや手に入らない点にある。SF90 XXにはクーペとスパイダーの2モデルがあるが、前者は799台、後者は599台の限定生産。しかも、フェラーリの限定モデルではよくあるとおり、2023年6月に発表されたときには、すでに完売となっていた。もちろん、我々にとっての障壁はそれだけではなく、価格も大きな問題のひとつ。なにしろ、クーペで77万ユーロ(邦貨換算約1億2000万円)、スパイダーが85万ユーロ(邦貨換算約1億3000万円)もするのだ。いずれにせよ、私のような庶民には到底、手が出ない高嶺の花であることには変わりない。
大谷達也(OTANI Tatsuya)
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