【独自解説】片山前副知事の元幹部職員への聞き取り調査はまるで“手慣れた捜査” 盗聴まがいの手法も、法律違反認識していなかったのか?疑惑を持たれた側が犯人捜しをする異常事態
東京都の石原都政1期目を支えた青山佾・元東京都副知事は、この兵庫県の事情聴取について、「聴取を一斉に、それぞれ同じ日時にそれぞれのチームで行くとか、マニュアルが定められていたとすれば、それはかなり“異例の調査”だという印象」「犯人捜しをやったという、この点が、やはり行政の長として一番問題になる点ではないか」と語っています。 (亀井弁護士) 「利害関係者が、自分に対して向かって来るものを潰すために事情聴取をしているということで、おかしな話です」
最初の事情聴取が行われた2024年3月25日、聴取の際に元幹部へ「60歳で退職届提出の受理保留」「3月31日付の退職金の支給なし」「予定されていた人事異動は後日改めて内示」「当日の会議への欠席指示」などが伝達されたということです。
■片山前副知事の元幹部職員への事情聴取 各所に取り調べの手法…脅しのようなやり取りも
片山前副知事と元幹部職員のやり取りが出てきました(下記は一部抜粋したものです)。 -(片山前副知事) -「1年間の全部の記録、今全部チェックさせとんねん。やり取りしとるの出とるやないか。どういうこっちゃ。文句あってやっとったんか。そやけど、こんな文書が存在するんやったら、作ってないって言うんか」 -(元幹部職員) -「知りません」
-(片山前副知事) -「ないこと・あることな、まぁ、ないことのほうが多いけどさ、推測的なこともあるかもしれへんけど、一切知らんて、最後まで言うの?」 -(元幹部職員) -「たしかに、これは情報をね、集めてというのはしましたけど、やるにしたって、そら辞めてからにしまっせ」 -(片山前副知事) -「明らかに、言うたら悪いけど、知られてないことも書いてあるしな、ウワサかどうか知らんけどな」 -(元幹部職員) -「いや、結構あちこちウワサになってたけどなぁ」
そして、告発文への関与を否定する元幹部職員に対し―。 -(片山前副知事) -「山ほど資料出てきたで、お前のとこから分厚いのがようけ。1年間のやつ。悪いけど、見させてもろたけど」 -(元幹部職員) -「いや、僕は、そやから、それを何かして対外的に出すなんてことは、一切していませんから」 (亀井弁護士) 「片山前副知事は、具体的な情報を認識していたと思います。誰から話が出たかというのも、ある程度推測していたと思うので、具体的な根拠はあったんです。元幹部職員としては、それは言えないので、『ウワサ』としか言いようがないんです。その『ウワサ』としか言いようのないのをうまく使って、『根拠はウワサです。だから、真実でないことは、もちろん真実相当性はないんです』というようなところに持って行っています。本来であれば、真実相当性があったにもかかわらず、ないことにしてしまったというのが、この事案だということです」
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