長崎の「試合がない日も1万人が訪れる」「日本初尽くし」サッカースタジアムがすごかった。実際に行って解説~ジャパネット渾身のサッカー場だけじゃない“街”~
試合がない日にスタジアムにいるのは、見学に来た観光客だけではない。客席でゆったりノートPCを持ち込んで仕事をするサラリーマン、ショッピングついでにひと休みする人々、参考書を広げる高校生、敷地内にあるスーパーの特売品を狙う主婦など……さまざまだ。 このスタジアムは、サッカーの試合日には「V・ファーレン長崎の聖地」、そうでない日は「観光地」「ワーキングスペースがわり」「友達と過ごす場所」など、思い思いに時間を過ごす場所として、すっかり根付いているようだ。
■長崎グルメが楽しめるフードコートも そして、スタジアムを取り囲むように建てられた「サウス」(南棟)、「ノース」(北棟)「スタジアムシティホテル長崎」の低層階には約40店舗の飲食店があり、一大フードコートを形成している。 観光客はちゃんぽんの老舗「老李」(ラオリー)、佐世保バーガー「Stamina本舗 Kaya」など長崎の名物料理を堪能し、地元の方は長崎県初出店の「博多一幸社(豚骨ラーメン)」「マリオンクレープ」などを「これ博多で食べたことある!」「東京で売ってるヤツ!」と、興味津々でオーダーしている。
またグルメ以外にも「スノーピーク」「PUMA」「ニューバランス」などのショップがあり、ぶらりと眺めているだけでも飽きない。現地で見た限り、スタジアムの座席やコンコースに設置されたテーブルは、他にはまずない「サッカー場を一望できる巨大イートイン」や「ショッピング中の休憩スペース」として活用されているようだ。 こうして見ると、試合がない日のスタジアムや商業施設は、郊外の巨大ショッピングモールのようなまったりとした雰囲気がある。かつ、FIFA(国際サッカー連盟)が推奨する105m×68mの天然芝ピッチには太陽光が降り注ぎ、外周の商業施設に太陽光と開放感を与える「吹き抜け」(複数フロアにまたがる空間)のような役割を果たしている。