【カンボジア】IMF、24年経済成長率予測を5.5%に修正
国際通貨基金(IMF)はこのほど、カンボジアの2024年の経済成長率が5.5%になるとの予測を示した。4月に示した6.0%から下方修正した。クメール・タイムズ(電子版)が1日伝えた。 9月17~30日のIMF代表団によるカンボジア訪問後に発表した声明で明らかにした。 IMFはカンボジアの経済成長要因として、衣料品と農産品の輸出や観光業の回復を挙げた。世界的な金融緩和の継続が経済回復を後押しするだろうとの見方も示した。 一方で、建設業と不動産業は調整局面に入ったと述べた。資産の質が低下し、民間部門の債務が高水準にある中、与信伸び率が大幅に鈍化していると指摘。同国の不良債権率(総与信残高に占める不良債権の比率)が24年第1四半期(1~3月)、6%に達したことは新たな脆弱性を反映していると説明した。 その上で、予想を下回る先進国からの需要、世界経済の分断、民間部門の高債務など経済見通しに対するリスクが高まっていると述べた。