日本人が大好きなサンルーフ! 「まるで障子」「音声で色が変わる」 変わり種サンルーフのクルマ6選
一風変わったサンルーフも
近年では、ダイハツ・タフトもユニークなガラスルーフをもっている1台だ。開閉は出来ないものの、晴れていれば青空が運転視界に入る大面積スカイフィールトップをなんと、全グレードに標準装備している。もちろん、後席に座っていてもスカイフィールトップの恩恵は受けられ、なんとも気もちよく解放感あるドライブを楽しませてくれるのだ。 ちなみに、なんでオプションじゃないの……という声が聞こえてきそうだが、理由は明快。タフトはスカイフィールトップありきで開発され、ありとなし(オプション)の設定にしてしまうと、ボディを2種類作らなければならない。単純に、開発・生産のコスト増を避けたかったからである。 クルマづくりからしてかつてはアバンギャルドで個性に溢れていたのが、フランスのシトロエン。その2代目C3には、ゼニス(頂上の意)ウインドウと呼ばれる、フロントガラスからルーフへと一体となったガラスルーフが大きな特徴だ。解放感がある一方、前席の頭が熱いんじゃない? と思えるが、一般的な自動車用ガラスに対して熱伝導率5分の1、紫外線透過率12分の1のガラスが使用されているのだからあまり心配はいらない。 もっとも、フランス車はエアコンの利きが国産車やドイツ車ほどでないため、真夏のドライブで頭上のスライド式シェードを開けたまま走ると、けっこう暑かった記憶がある。もちろん、シェードを閉めれば問題なしだ。カフェでも外のテラス席を好むフランス人が喜びそうな仕立てといえるかもしれない。 そして最後に紹介するのが、特徴的なサンルーフをもついまでも新車で購入できる1台である現行トヨタ・ハリアーだ。 その調光パノラマルーフは、通常はダークガラスのように遮光してくれているのだが、ボイスコントロールで「空が見たい」と発声すれば、瞬時に調光機能が働き、空が見えるガラスルーフになるのだから素晴らしい。なんでも、建材用の調光ガラスにヒントを得て開発したそうで、新型ハリアーの先進性を強く実感させてくれる装備といっていい。 同乗者を驚かせるアイテムでもあるこの調光パノラマルーフは、Zグレードにのみ設定で19万8000円(!)のオプションとなるが、サンルーフ好きの人ならぜひとも検討すべきオプション装備ではないだろうか。
青山尚暉