「103万円の壁」撤廃されたら学生の7割「もっと働きたい!」...学生には吉か?凶か?/マイナビ・宮本祥太さん
学生の本業は学業。バイトと本気で向き合い、学生生活を充実させてほしい
――なるほど。学生にとってよいことなのか、悪いことなのか、微妙ですね。アルバイト学生に対するアドバイスやエールはありますか。 宮本祥太さん 先に述べた「2025年卒大学生のライフスタイル調査」では、「あなたにとって、アルバイト先はどのような場所か」と聞きました。すると、「単に収入を得るための仕事場」という答えが最も多かったですが、それに続き、「仕事や仲間との時間を楽しむ場所」「社会人の練習の場所」という回答も目立ちました。 アルバイトで働くことが、収入源以外にも大事な社会経験やコミュニティーの場として機能していることがうかがえます。学生にとって生活を支える1つの活動になっていますが、その活動が年収の壁によって制限されることは望ましいことではありません。制限によって経済的なゆとりのなさにつながっているのであればなおさらです。 ――では、学業との両立はどうしたらよいと思いますか。 宮本祥太さん 学生の本業はあくまで学業です。そのため学業や暮らしとのバランスをこれまで以上に十分鑑みながら、アルバイトと本気で向き合い、学生生活を充実させることにつなげてほしいと願っています。 (J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎) 【プロフィール】 宮本祥太(みやもと・しょうた) マイナビ キャリアリサーチラボ研究員 中途採用領域などを担当。新聞記者を経てマイナビに中途入社。『マイナビ転職』の制作ディレクターとして300社以上の中途採用支援に携わる傍ら、キャリアコンサルタントとして若年層を中心に100名以上の転職相談に対応。 関心のあるテーマは求職者・企業双方の視点から見たジョブマッチング。国家資格キャリアコンサルタント。