【毎日書評】即決だけじゃない。ビジネスの意思決定の質とスピードをあげる「3つの箱」の選択肢
2.「情報不足」という箱に入れるとき
上記の「紙をスプレッドシートに」よりも、意思決定の難易度が高めの問題に取り組む際には、必要な情報を特定し、部下にあげさせるといいそうです。 たとえば、社内でオンラインサロンを立ち上げるかどうかを意思決定するとしましょう。 そのような新規プロジェクトは、未経験のメンバーで構成されることがほとんどです。 そこでやることは、 「他者のオンラインサロンの調査レポートを出させる」 などによって、判断材料を集めることです。 メンバーにタスクを与え、期限を決めて、プレゼンをさせます。 その情報を受けて、「やるかどうか」を決めるのです。もしやる場合も、どういうコンセプトで運営するのかの判断がしやすくなりますね。(136~137ページより) ポイントは、責任のある人がひとりで情報をとるのではなく、チームで取り組むこと。そうすることで、意思決定のスピードが上がるわけです。(136ページより)
3.「期限を設定する」という箱に入れるとき
3つ目は、決めるための情報として「時間」が必要な場合。上記の「メンバーに期限を設ける」ことよりも、さらに長いスパンで判断したときです。ある程度、ビジネスを実行してみて、「もう少し経過が見たい」というケース。 先ほどのオンラインサロンを、そのまま続けていくかどうか。 あるいは、無料から有料に切り替えるかそうか。 そういう意思決定のためには、ある程度の「時間軸」が必要です。 ◾️「年間目標を1万人に設定して、最初の1ヶ月でどの程度増えるか」 ◾️「テスト版として有料コンテンツを出すことで、1週間で何人が購入するのか」 など、期限を決めて検討する材料を集めます。 (138ページより) なんとなく始めて、なんとなく決めるのではなく、「1週間後に決める」「1ヶ月後に決める」など、期限を最初に設定することが大切だというわけです。 なお、ベストは「1」だといいますが、必ずしも「即断即決がいい」ということではないようです。検討したいときにすべきは、「2」や「3」の箱に入れることが重要。「2」に入れれば、部下やメンバーは次に何をすべきなのかがわかり、行動できるようになります。「3」に入れた場合は、期限が示され、それ以外の業務に集中できるわけです。(137ページより) 著者は本書において、ビジネスや会社にはびこる誤解や錯覚を取り除きながら、「意思決定」の重要性を説いています。ビジネス・マインドをより強固なものにするために、参考にしてみてはいかがでしょうか。 >>Kindle Unlimited3カ月無料キャンペーン実施中【10/20まで】 Source: ダイヤモンド社
印南敦史