新女王の竹田麗央はこんな人 クラブハウスでの号泣に垣間見えた内に秘めた闘志
女子ゴルフの日本女子ツアーで今季8勝を挙げた竹田麗央(21=ヤマエグループHD)のメルセデスランク1位が10日に確定し、プロ3年目で初の年間女王戴冠が決まった。93、94年賞金女王の平瀬真由美(55)を叔母に持つ21歳が、日本女子No.1の座に輝いた。 【写真】竹田麗央が報道陣に向けて差し入れしてくれた、優勝副賞のお菓子 どれくらい泣いていただろう。10月のマスターズGCレディースのクラブハウス。人通りも多かったが、竹田は母・哲子の前で涙をこらえきれなかった。予選落ちを喫しながら、気丈に取材対応を終えた直後のことだった。いつも朗らかで、良いときも悪い時もあまり表情を変えない21歳。同大会までにメジャー2勝を含む7勝を挙げてメルセデスランクトップを走っていたにも関わらずあふれ出た悔し涙。驚いたと同時に、その姿に1試合、1試合に懸ける思いが伝わってきた。だから、強い。 熊本で生まれ、兄と弟との3人きょうだい。6歳から本格的に始めたゴルフと同時に、水泳とヒップホップダンスにも励んだ。父兄弟とも野球部という野球一家でもあり、幼少期から兄弟のティー打撃も手伝ってきた。「1番じゃないと嫌だった」。運動会の練習にも全力だった。ツアートップの飛距離を生む体だけでなく、ここぞの場面でのメンタルの強さも自然と培ってきた。女王が決定した試合は予選落ち。2週連続優勝も懸かっていただけに、今は悔しい気持ちでいっぱいのはず。だけどそれがまた、21歳の糧になる。(ゴルフ担当・中村 文香)