「ダンス リフレクションズ by ヴァン クリーフ&アーペル」のフェスティバルが日本初上陸。モダン/コンテンポラリーダンスの祭典
ハイジュエラーのヴァン クリーフ&アーペルが主催するモダンダンス/コンテンポラリーダンスのメセナ活動「ダンス リフレクションズ by ヴァン クリーフ&アーペル(以下、ダンス リフレクションズ)」のフェスティバルが、今秋日本で開催される。会場は京都芸術センター、ロームシアター京都、彩の国さいたま芸術劇場など。会期は10月4日~11月16日。 「ダンス リフレクションズ」は2020年に始まったメセナ活動。ロンドン、香港、ニューヨークと都市を変えて2022年から毎年フェスティバルを開催してきた。本イベントは様々なカンパニーによるモダンダンス/コンテンポラリーダンスの公演のみならず、アーティストによるポストパフォーマンストークやワークショップなどを実施する。今年は日本を舞台に、京都国際舞台芸術祭2024(KYOTO EXPERIMENT)、ロームシアター京都、彩の国さいたま芸術劇場との協働のもと、様々なカンパニーによる多彩なプログラムが披露されることとなる。 公演を行うのはアレッサンドロ・シャッローニ、(ラ)オルド、オラ・マチェイェフスカ、クリスチャン・リゾー、マチルド・モニエ、ラシッド・ウランダン、マルコ・ダ・シウヴァ・フェレイラ。 アレッサンドロ・シャッローニは1900年代初頭より、男性同士によって踊られてきたイタリアの伝統的なフォークダンス「ポルカ・キナータ」の継承をテーマにした上演とワークショップからなるプロジェクト『ラストダンスは私に』を10月5日~6日に京都芸術センター 講堂にて発表。 (ラ)オルドはフランスの電子音楽アーティストであるローンと共同で創作した、マルセイユ国立バレエ団のダンサー18名が出演する『ルーム・ウィズ・ア・ヴュー』を10月5日~6日にロームシアター京都 サウスホールにて上演。 オラ・マチェイェフスカは全身を覆う絹の衣装を自在に操り、フォルムの変容で観客の想像をかきたてた「サーペンタインダンス」を再構築した2作品を発表。『ボンビックス・モリ』が10月11日~12日にロームシアター京都 ノースホールで、『ロイ・フラー:リサーチ』が10月14日に京都芸術センター 講堂で上演される。 クリスチャン・リゾーは、イスタンブールで目撃した男性の踊り手たちによるダンスから創作された『D'après une histoire vraie-本当にあった話から』を10月12日~13日に京都芸術劇場 春秋座にて上演。 マチルド・モニエとヴィジュアル・アーティストのドミニク・フィガレラとの協働作品『ソープオペラ』(2010)。そこから発展させた、舞台上に広がる巨大な泡の塊にダンサーたちがコンタクトしていくパフォーマンス『ソープオペラ、インスタレーション』(2014)は10月18日~20日にロームシアター京都 ノースホールにて。 ラシッド・ウランダンはシャイヨー国立舞踊劇場カンパニーとともに、エクストリームスポーツのアスリートたちと共同で、クライミングウォールを舞台にパフォーマンスを繰り広げる『Corps extrêmes ─ 身体の極限で』を10月26~27日に彩の国さいたま芸術劇場で公開。同公演は11月2日~3日にロームシアター京都でも上演される。 マルコ・ダ・シウヴァ・フェレイラはフェレイラ含む10人のダンサーとふたりのミュージシャンによる、陽気なコール・ド・バレエ(群舞)を行う『カルカサ』を上演。ロームシアター京都で11月15日~16日の上演だ。 ヴァン クリーフ&アーペルのダンス&カルチャープログラムのディレクターを務めるセルジュ・ローランは日本での開催について次のように語った。「日本においてコンテンポラリーな美術や音楽はよく知られているが、ダンスについてはあまり知られていないのではないか。身体と社会との関係を問い直すなかで、モダン・ダンスが生まれ、さらにコンテンポラリーダンスが生まれてきた。こうした伝統を共有していることが大事であり、それに見合ったパートナーと日本で展開できることをうれしく思う」。 さらに「ダンス リフレクションズ」に合わせ、「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」と共同でアメリカの写真家、オリヴィア・ビーがこれまでの「ダンス リフレクションズ」で撮影したアナログ写真をまとめて展示する展覧会「その部屋で私は星を感じた」も開催。会場は京都・アスフォデルギャラリー。会期は10月4日~11月16日。