【高校サッカー】激戦区神奈川で連覇!夏の全国3位校が選手権で県勢初優勝なるか!
第102回全国高校サッカー選手権大会。199校が加盟する全国指折りの激戦区・神奈川。たった1枚の選手権の切符を勝ち取ったのは、2大会連続7度目の日大藤沢でした。今回は、神奈川代表日大藤沢の神奈川大会決勝を振り返ります。 【画像】県勢初優勝を目指す日大藤沢 ◇ ◇ ◇ 夏のIHでは全国3位と躍進した日大藤沢。決勝の相手は、IHで全国準優勝の桐光学園をPK戦の末に撃破した桐蔭学園。両校の対戦は、IH県予選の準決勝以来。その時は、PK戦で日大藤沢が勝ち、桐蔭学園は全国を逃しました。また、この両校による選手権予選の決勝は、1992年(71回大会)以来、実に31年ぶりのことでした。 「ボールを動かして崩すサッカー」を持ち味とする日大藤沢は、3回戦と準決勝でともにハットトリックを達成した10番の安場選手や、左サイドで相手を翻弄する岡田選手などテクニックあふれる中盤の選手、またJリーグ水戸ホーリーホック入団内定のSB尾野選手など、特徴ある選手が揃い神奈川連覇を狙います。 一方、今年の桐蔭学園はプリンスリーグ関東2部でも最少失点と、粘り強い守備が最大の武器。また伝統の繋ぎに加え、型に捉われない「判断力を重視したサッカー」が特徴。さらに桐蔭横浜大学の総監督も兼任する八城監督就任以降は「戦う姿勢」も強調してチームを強化してきました。 ニッパツ三ツ沢球技場で行われた神奈川頂上決戦。立ち上がりからゴールに迫ったのは桐蔭学園でした。中盤でのコンパクトな守備からボールを奪うと、得意のサイド攻撃を中心にゴールを脅かします。 しかし、前半20分、一瞬のスキから先制したのは日大藤沢でした。ボールを奪った安場選手がタメを作って繋ぐと、諸墨選手がダイレクトでDFの頭上を越すパスを出し、山上選手がヘディングで流したボールを、荻原選手が冷静に押し込みゴール。 その後、流れはリードを奪った日大藤沢へ。前線からのハイプレッシャーで相手の自由を奪うと、中盤でボールをリズムよく動かし、桐蔭学園を押し込みます。 後半にはシステムを変え、より攻撃的な選手を投入した桐蔭学園。それでも日大藤沢CBの宮﨑選手、國分選手が抜群の安定感を発揮し、中盤の主導権争いでも佐藤選手、荻原選手の両ボランチを中心に、優位に立ちます。U17W杯に参加するMF布施選手を欠く中で、高い総合力を発揮した日大藤沢が1点リードを守り切り、2大会連続7回目の選手権出場を決めました。 「現状維持はマイナス」を座右の銘とする佐藤監督は、ぶれずに戦った選手達を称えつつ、「県と同じことをやってまた勝てるとは思っていない。ベースを大事にしつつ、チャレンジしたい」と全国へ向けたレベルアップを誓いました。 冬の選手権での悲願の神奈川県勢初優勝へ。日大藤沢の初戦は12月31日の2回戦、滋賀県代表・近江と対戦します。 (取材・文 高校サッカー選手権民放43社/テレビ神奈川)