オールスターゲームでつい滲み出る、「カープの選手=うちの子」意識 ~オギリマサホのゆるっとカープ論~
思わず心を奪われる! カープの話題をゆる~くまったりと展開してくれる“オギリマワールド”。関東出身ながら中学生からカープファン。独自のタッチで描かれるイラストを交えたコラムでおなじみのオギリマサホが、新たなカープの魅力を切り取る。 【写真】新井監督の横に置くボブルヘッド人形』(イラスト・オギリマサホ) 今回は、7月23日、24日に行われた『マイナビオールスターゲーム2024』についてを、オギリマ視点でゆる~く取り上げる。 ◆自らのカープファンぶりを再認識させられた“オールスターゲーム” 今月7月23日(火)・24日(水)に行われたオールスターゲームは、セ・リーグ、パ・リーグともに1勝で幕を閉じた。カープからは今年、大瀬良大地・栗林良吏・床田寛樹・坂倉将吾・小園海斗・秋山翔吾の6選手と、コーチとして新井貴浩監督が出場した。 交流戦が行われるようになった2005年以降、両リーグの選手が戦うという機会は、さほど珍しいものではなくなった。しかしオールスターは特別だ。普段の公式戦とは異なる「お祭り感」が、選手の側にも観客側にも漂っている気がする。 普段は敵チームであるセ・リーグ他球団の選手を応援したり、他球団の応援スタイルを真似してみたり。「あの応援歌いいな」と思っていても、いつもはなかなか歌えないものであるが、オールスターの場では全てが許される。楽しい。 とは言っても、やはり私はカープファンなので、カープ選手の動向が気にかかるわけなのだ。この祭典の場で、カープ選手たちはどのような活躍を見せてくれるのだろう。 日本ハムの本拠地・エスコンフィールドで開催された第1戦では、試合に先立って私服の選手達がファンの前に登場する「ブルーカーペットショー」が行われた。派手な服装で登場する選手もいる中、総じて落ち着いた色合いの私服で登場したカープ選手たちは、6人で分担して「CARP♡」ポーズを決めた。その時、(うちの選手たちが一番かわいい……)と、まるで幼稚園のお遊戯会を見守る親のような気持ちが芽生えてしまったのである。 第1戦の2回表、全セ・リーグは打者一巡の猛攻で一挙9点を挙げた。丸佳浩(巨人)が2ランホームランを打ってベンチに戻ってきた際、岡田彰布監督(阪神)をはじめとして各選手が、両腕で輪をつくる『丸ポーズ』で出迎えた。「これもオールスターならではの光景、微笑ましいなあ」と思っていたところ、新井さんやカープ選手の取ったポーズは微妙に異なっているではないか。そう、その両手を顔のところで膨らませるポーズは、カープ在籍時の丸が「顔が大きい」ことをいじられる時に用いられた、BHM(ビッグヘッドモンスター)のポーズである(丸と在籍期間がかぶらない小園は、普通の丸ポーズを決めていたが)。改めてカープ選手の仲の良さを感じる一場面でもあった。 神宮での第2戦では、2回裏に坂倉がオールスター57年ぶりとなる満塁ホームランを放った。ボールがバックスクリーンに吸い込まれた瞬間、私は「どうです、あれうちの選手なんです!凄いでしょう!」と訳もなく自慢したい気持ちに駆られてしまったのである。 結局のところ、お祭り気分の無礼講の中で気になるのはカープ選手のことばかりという、自らのカープファンぶりを再認識させられる結果となったのであった。シーズン後半戦もそのような気持ちで引き続きカープを応援していきたい。
オギリマサホ