【ゆるく繋がる地域の《居場所》】「本は孤独の味方。中距離コミュニケーションの場」高齢者だけでなく、世代を超えて繋がるブックカフェ<兵庫県豊岡市「だいかい文庫」>
「店番中、親の介護経験を持つ70代くらいの女性と知り合い、介護についての本や勉強会などの情報をいただいたことも。家族の問題って、親しい関係のほうがかえって話しづらい場合もありますよね。挨拶程度の間柄だからこそ、素直にポロッと本音を漏らすことができて、少し楽になりました」 今は親の介護優先で、自分の将来を考える余裕がないという安藤さん。しかし、今後についてこう話してくれた。 「ここでの出会いは、『繋がりの貯金』みたいなものだと感じています。たまにこの図書館ですれ違う程度の関係でも、すでに『本好き』という共通点があるし、この先、手を取り合える仲間になるかもしれないでしょ?だから、細く長くでいいから、この場にかかわり続けていきたいと思っています」 ***** 各地に人と人がゆるく繋がりながら、支え合っている場所があることを知り、とても心強く感じた取材だった。老後を子どもに頼るのは避けたい私も、普段はゆるり、いざとなったら互助できる《繋がれる居場所》を近所で探してみようと思う。
武香織
【関連記事】
- 近所のひとり暮らしの高齢者に、手作り弁当を宅配。能登半島地震後も、励まし合う憩いの場に<石川県輪島市「かあちゃん弁当」>
- 自宅の空き部屋を開放し「おしゃべり会」を開催。ご近所さんと互いに安心して生活できる関係を<東京都世田谷区「砧むらおばちゃん会議」>
- 「学べて笑えるデイサービス」メンバーが自宅を開放して各種講座を開催。講座後には必ずお茶会も<大阪府堺市「グループ・スコーレ」>
- 【おひとり様老後の3大不安を解消!・孤独死】自治体の「見守りシステム」を活用しながら、地域の人とのつながりを大切に
- おひとり様女性3人、健康や孤独、老後資金を語り合う「『助けて』を言える関係を作る。不安があっても<楽しく下っていく人生>を目指して」