意外とやりがち!? 東大卒が明かす、子どもの“読書離れ”を加速させる「NGな本の選び方」
本好きの子どもになるために、大切な本選びのポイント
読書は読解力や知識が身に付くだけでなく、集中力や思考力、感性が磨かれることで人生を豊かにしてくれます。 【マンガで読む】読書嫌いの子が、ハマれる本に出逢うまで…家族が仕掛けた様々な工夫とは? そんな読書の習慣を自分の子どもにも身につけてもらいたいけれど、最近は動画サイトやゲームなど本よりもラクに楽しめてしまうコンテンツが溢れていて、なかなか読書が習慣づかない…なんていうお悩みに直面していませんか? そこでオススメしたいのが、東京大学在学中に株式会社Yondemyを設立し、子どもが声掛けなしで読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」をリリース。“読書を習う”という新しい文化を発信している笹沼颯太さんの著書『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』です。 今回は、その書籍の中から、子どもが読書にハマれるための本選びについてご紹介します。 子どもが読書を好きになれるかどうかは、お気に入りの1冊に出会えるかどうかで決まると言っても過言ではないのだそう。では、そんな1冊と出会えるための本選びのポイントとは?
「〇年生向け」をあてにしない
本選びをはじめるにあたって、まずはレベルについて考えていきましょう。 どうすれば、子どもに合ったレベルの本を見つけられるのでしょうか。 レベルの判断に迷ったときに頼りにしがちなのが、子ども向けの本にときどき書いてある「〇歳向け」「〇年生向け」という表記です。 しかし残念なことに、その表記通りに本を選んだところで、読書が苦手な子どもの場合は特にレベルが合わないことがよくあります。 たとえば、3年生の主人公が登場する本に「3年生向け」と書かれているのはよくあることですが、その本が主な読者として想定しているのは「読書が好きで本を読むのが得意な3年生」です。 つまり「読書がそれほど好きではなく、本を読むのが苦手な3年生」にとっては、難しすぎる場合が多いのです。 ではここで、想像してみてください。 読書が苦手な3年生が、「『3年生向けの本』だから読みなさい」といって興味もない本を押しつけられると、どうなるでしょうか。 難しすぎて理解することもできず、退屈さや不快さだけを味わうことで、読書への苦手意識がますます強くなってしまうはず。そうして読書に対するネガティブなイメージを持つと、本との距離はますます開いてしまうでしょう。 子どもは一人ひとり、体の成長速度が違います。それと同じように、読む力の成長速度にも個人差があります。 3年生の頃には平均よりも身長が低かった子どもが、6年生になるとクラスの誰よりも高身長になっている……ということもあり得ます。 読む力の成長にも、同じことがいえます。 3年生のときには「3年生向けの本」が難しすぎて読めなかった子どもが、読書経験を積んで6年生になると「6年生向けの本」をスラスラと読めるようになっていたりするのです。 たとえ読む力の成長が遅くても、それは読む才能がないせいではありません。 読む力は、何歳からでも高めることができます。 そのときどきのレベルに合った本を読み続けていけば、それが栄養となって読む力は伸びていくのです。