テニス界のシンボル、フェデラーは来季復活できるのか?
■来季への意欲 フェデラーもまた自身の必要論に応えるかのように、出場さえ危ぶまれたツアーファイナルでラウンドロビンを2勝1敗で抜け出し、準決勝でナダルとの通算32度目の対決という見せ場を作った。結果は、このカード22度目の敗戦にして、フェデラーに分があると言われてきた室内ハードコートでの初黒星となったが、試合後はこう断言した。 「数カ月前に比べればポジティブな気持ちで2014年を迎えられる。ランキングは、1位でないなら何位だろうと僕にとってはそんなに重要じゃない。それよりも大事な試合や大会でまだ勝てると思えることが肝心。続けるという選択肢が残されている限りは止めない」 大会数は減らす意向だという。やむをえない。欲深いテニスファンももはや叶わないものは知っている。今はただ、フェデラーの〈やる気〉が何よりの贈り物だ。 (文責・山口奈緒美/テニスライター)