SHIBUYA109“マルキュー”を賑わせた伝説のブランド:ココルルとジャッシーの魅力
ミジェーン(me Jane)にアルバローザ(ALBA ROSA)、ラブ・ボート(LOVE BOAT)…。平成の渋谷では数多くのブランドがギャル文化を築き、ひとつの時代を創り上げてきたが忘れてはいけないのがココルル(COCOLULU)とジャッシー(Jassie)だ。 この2つのブランドの共通点は、90年代後半だけではなく、2000年代以降も人気を維持してきたところだろう。またギャル雑誌だけではなく、ジュニア雑誌にも度々取り上げられ、人気を博した。 平成のギャルブランドを思い起こしたとき、女子高生に人気だったショッパーのイメージから、ココルルとジャッシーは省かれてしまいがちになる。しかし、どちらもギャルカルチャーで流行を生み出し、SHIBUYA109を支えてきた重要なブランドのひとつだ。 ココルルとジャッシーは平成のギャルカルチャーの中でどのような流行を生み出してきたのだろうか。今回はこの2つのブランドが生み出した流行に迫りたい。
渋谷のセンター街をカラフルに彩ったココルル
ココルルは1998年にSHIBUYA109で展開されたブランドだ。ココルルは2010年代まで盛り上がりをみせていたので、世代によっては90年代のココルルのイメージが湧かない人もいるかもしれない。 しかし、オープン当初からココルルはギャルファッションを引率してきたブランドだ。 ココルルのすごさは、各時代で街や雑誌で話題になるアイテムをピンポイントで展開していたところにあるだろう。平成のギャルカルチャーで代表的なラブボートのミラーと同様に、ココルルも数々のヒットアイテムを生み出してきた。 90年代のココルルのヒットアイテムは色々とあるが、意外にも初期のココルルはアメカジやサーフ系のアイテムを中心に商品を展開し、その中でも特に「シャツ」と「デニム」はココルルの中でも定番の人気商品だった。
ボディにフィットするようにウエストラインがシェイプされた七分袖のシャツや、デニムの膝丈スカートやベルボトムパンツはスタイルが良くみえるとギャルの間で評判になっていった。 特に力を入れていたプリント柄に関しては、常に数十種類の柄が用意され、ヴィンテージデザインやアロハ柄からチェック柄までさまざまな柄を展開して人気を博した。 この頃のココルルの服が王道なギャル路線でありながらも、どこかヘルシーな印象が強かったのはレトロ調のプリント柄にこだわっていたのも理由のひとつだろう。