韓国の旅客機事故 滑走路外の構造物に衝突し被害拡大か
【務安聯合ニュース】韓国南西部の務安国際空港で29日、旅客機が炎上して乗員乗客179人が死亡した事故をめぐり、空港に設置されたコンクリート製の構造物が被害を拡大させたと指摘され、議論を呼んでいる。 同空港は昨年、旅客機を滑走路に誘導するアンテナの一種であるローカライザーが耐用期限(15年)を迎えたため、交換するとともに基礎を補強した。 ローカライザーが設置された構造物は、滑走路の端から約300メートル離れた場所にある。構造物の高さは2メートルで、コンクリートの構造物の上に盛り土がされており、ローカライザーを含めると高さは4メートルになる。 務安国際空港は滑走路の端から先が斜面となっており、盛り土をして水平にしたことでできた高さ2メートルの丘の上にローカライザーが設置されたとみられる。 事故当時、車輪が正常に降りなかったチェジュ航空の旅客機は管制から着陸許可を受けて胴体着陸を試みたが、滑走路を越えて丘に衝突し、爆発した。 海外の航空専門家や元パイロットらは、動画投稿サイト「ユーチューブ」やメディアのインタビューなどで、旅客機が構造物に衝突したことで人的被害が拡大したと主張した。英国のニュース番組に出演した航空専門家は「本来ならこうした強固な構造物があってはならない位置」と指摘した。 一方、務安国際空港の関係者は「航空機の着陸を安全に誘導するためのローカライザーは耐用期限が到来し、規定通りに設置した」として、問題はなかったとの立場を示している。 国土交通部は30日の会見で「務安空港は滑走路縦断安全区域外の滑走路の端から約251メートル離れた場所に方位角施設(ローカライザー)が設置されている」とし、「麗水空港や清州空港にもコンクリート構造物形態の方位角施設がある」と説明した。
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