<ふれる。>長井龍雪監督×田中将賀対談(1) 青春3部作を経た新たな挑戦 3人の主人公と“ふれる”誕生秘話
◇当初人型だった“ふれる” シャチだったことも!
--元々主人公3人の“お兄さん”的存在だった“ふれる”は、どんな経緯でハリネズミのようなキャラクターに?
田中さん 一度シャチの形になったり、いろいろなクリーチャーになって、最終的にここに落ち着いた最終進化形なんです。ハリネズミ的なものにしようとなった時に、その場のイメージでハリネズミを描いたのが、ほぼ一発採用されて。僕はその後、ハリネズミをググってびっくりしましたけど。ハリネズミってこんなんだった、全然違うわみたいな。
長井監督 そこがよかったです。
--長井監督、岡田さん、田中さんの3人の作品で、“ふれる”のようなマスコットキャラクターが登場するのは珍しい印象です。
田中さん 僕自身、こういうマスコットキャラにそこまでしっくり来ていない部分があったんです。しかも、こういうキャラクターを今までのキャリアでほぼ描いてこなかったので、結構手に余るというか。登場させる意味というか、画面でどう見えるのかが、制作中もあまり分かっていなくて。ただ、試写を見た時に「こいつになんだか救われているかもしれない」という気になって、いい読後感をもらったなと。「ふれる。」というタイトルも何ていいんだろうと思いました。
インタビュー(2)に続く。