五十嵐、桜本組が準決勝粘り勝ちし「最後は気持ち」「もう1個」 バドミントン全日本総合
バドミントンの全日本総合選手権第5日は29日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで各種目の準決勝が行われ、女子ダブルスは五十嵐有紗(BIPROGY)桜本絢子(ヨネックス)組が福島由紀(岐阜Bluvic)松本麻佑(ほねごり)組に2―1で競り勝った。 ◇ 女子ダブルスの五十嵐、桜本は、粘りが光った。相手の強打をしぶとく返し続け、簡単には点を許さなかった。福島、松本組に2-1で逆転勝ちし、決勝に進出。桜本は「最後は気持ちの勝負だった」と汗をぬぐった。 第1ゲームは打ち込まれる場面が多く、落とした。第2ゲームからは、強打を放ったり、相手コートの前にシャトルを落としたり、変幻自在に試合を組み立て、優勢に持ち込んだ。第2、3ゲームを奪って約80分にわたる熱戦に終止符を打つと、五十嵐は手を突き上げ喜んだ。 五十嵐は、渡辺勇大と組んだ混合ダブルスで五輪2大会連続銅メダルを獲得した。パリ五輪後にペアを解消し、今秋、桜本と女子ダブルスでペアを結成した。 混合ダブルスと比べ、ラリーが長くなるこの種目に五十嵐は「やっているだけで筋肉がつく。キツイ」と苦笑いする。それでも、混合ダブルスで培った前衛での鋭い球さばきが女子ダブルスで形になりつつあり、「やっと試合で生きてきた」と収穫を口にする。 「目指しているところは優勝。ここで満足せずに、もう1個、つかみにいきたい」と桜本。勢いそのままに、頂点まで駆け上がる。(久保まりな)