55年の歴史「ショッピングセンター」秋で“閉鎖”へ 人気ラーメン店が思い出に「流しつけ麺」 店を続けたいが…移転先は決まっておらず
建物の老朽化などで2024年秋以降の閉鎖が予定されている長野県須坂市の複合施設「パルム」。閉鎖前に思い出をつくってもらおうと、7月20日、テナントのラーメン店などが「流しつけ麺」のイベントを行いました。
そろいの衣装や法被で踊る人たち。20日、須坂市で行われた「須坂カッタカタまつり」です。 地区や職場、学校の仲間などでつくる36連・2000人以上が参加し、熱気に包まれていました。 参加した人: 「とても楽しいです」 「孫と一緒に楽しんで踊りたい」 「やっぱり面白いですね、お祭りは。ストレス発散して楽しいです」
今年の祭りでは、ある関連イベントが企画されました。 母親: 「きたきた、ここに入れて、食べてください」 筒を流れてきたのは、そうめんではなく中華麺。それを魚介が効いた特製のつけ汁につけて食べます。流しそうめんならぬ「流しつけ麺」です。 市内から: 「初めて食べましたけど、麺にコシがあり、味がさっぱりして、夏にはぴったり」
イベントが行われたのは、建物の老朽化などで2024年秋以降の閉鎖が予定されている「須坂ショッピングセンターパルム」の中。 テナントのラーメン店「ホームラン亭」などが、閉鎖前の思い出になればと企画しました。 ホームラン亭 店主・鈴木孝太郎さん: 「ショッピングセンターが最後だということで、最後にやらせていただきました。少しでもにぎやかになってよかった」
1969年に完成したパルムの建物。通路のある1階に商店が並び、2階、3階は住居部分に。ピーク時は40店舗以上が入り、須坂のにぎわいの中心でした。 しかし、次第に大型店の影響を受けるようになり、集客力のあったスーパーなどのテナントも相次いで撤退。
現在は、ホームラン亭のほか、喫茶店や衣料品店など10店舗ほどが営業していますが、シャッターを下ろしたままの区画が目立っています。 テナント料の減少で運営が厳しい上、消防設備の不備が見つかったこともあり、建物を管理する協同組合は2024年秋以降に「パルム」を閉鎖する方針です。