バルドラール浦安・小宮山友祐監督

1月14日、墨田区総合体育館にてFリーグ2023-2024ディビジョン1ファイナルシーズン上位リーグ・第27節が行われ、シュライカー大阪とバルドラール浦安が対戦。浦安は1-1で引き分けた。 前節、首位のペスカドーラ町田を破り、目の前での優勝決定を阻止した浦安は、今季で現役引退を発表した“ミスターバルドラール”・加藤竜馬にキャプテンマークを託し、この試合に臨んだ。 引いて守る大阪に、うまく対応しながら得点機を伺う浦安は5分、大島旺洋の裏を狙った縦パスがとおると、これを空涼介がゴールに流し込み先制点をマーク。勢いづく浦安は、さらにハーフコートで攻め込む時間を増やすも決めきれず。16分には、相手のチャンスシーンで、シュートを止めたGK・イゴールがペナルティエリアの外でボール手で触ってしまい、ハンドの判定に。相手に直接フリーキックを決められ同点に追いつかれた。 第2ピリオドも惜しいシーンを作っていたものの、最後まで勝ち越しゴールを決めることはできず。 試合を終え、小宮山友祐監督と加藤竜馬が記者会見に出席した。

引いた相手をどうこじ開けるかがこれからの課題

●バルドラール浦安｜小宮山友祐監督 ──試合を振り返って。 大阪のディフェンスは想定していたので、この1週間準備して臨みました。いい形もありましたが、最後に決め切るところやラストパスの精度、アウトサイドのシュートの質の3つが、もう1点取るために特に足りなかったかなと思います。 前節と同じように「簡単に負けていい試合なんてない」という話をしましたし、今いる順位がどうとかではなくて、自分たちのことを応援してくださるファン・サポーターの皆さん、そしてABEMAをご覧になっているフットサルファンの皆さんのためにも、やっぱりいい試合をしようっていう話をして、選手たちを送り出しました。渋い試合になってしまいましたが、大阪も私たちも、負けたくないという気持ちを見せられた試合になったと思います。 我々だけのことを言ってしまえば、あのように引いた相手をどうこじ開けるかがこれからの課題になってくるので、全日本選手権も含め、来シーズンもその部分に関してしっかり取り組んでいきたいなと感じています。 ──お二人は選手としても長い時間をともに戦いました。選手と監督として一緒に過ごす最後の1年間を振り返って。 皆さんもご存知のとおり、竜馬は浦安の象徴ですし、功労者です。彼がいたから今のチームがあると言っても過言ではなく、私が監督に就任したときに真っ先にキャプテンをお願いしたのも竜馬でした。 プレーはもちろん、選手としての立ち振る舞いも含め、彼の存在が若い選手やチームに入ってくる新しい選手にとっての大きな指標になったと思っています。キャプテンを健太郎に引き継いで、一人のベテラン選手になったあとも変わらずキャプテンシーを発揮してくれました。彼にはいつも「お前、絶対引退するなよ」と先に言うなど、一日も長く現役を続けて欲しいという思いは私のなかで強くありました。まだまだやれると思っていますが、彼の人生ですし、選手を辞めた後の方が長いですからね。 彼がこのクラブに残してくれたものは、とてつもなく大きいです。現役時代も一緒にプレーもしましたし、監督と選手としては時に厳しいことを言わなきゃいけないこともありましたが、ピッチでそれをすぐに表現してくれたのが竜馬でした。来シーズンからいないと思うと心細さはあります。でも、バルドラール浦安のアイデンティティ、ピッチの内外でどうすべきかを、竜馬の背中からたくさんの選手たちが学んでくれたと思うので、そこには感謝してます。 これから彼がどんな道を歩くのかは具体的に聞いていないですが、彼のパーソナリティや取り組む姿勢はどんな世界でも通用するんじゃないかなと感じています。