全員バレーがチームの最大の武器 春高バレー・福島県男子代表・郡山北工業高校 1年生で味わった悔しさを胸にオレンジコートへ
2025年1月5日から始まる春の高校バレー。福島県の男子代表は、郡山北工業高校。決勝で強豪・相馬を相手にストレートで勝利し、前回王者の力を見せつけた。「全員バレー」の強さに迫った。 【画像】春高バレー 福島県男子代表の郡山北工業高校・久保木キャプテン
目標はベスト8
全国大会を前に、キャプテンの久保木奏空(くぼき そら)選手は「結構いい感じの雰囲気」とチームの様子を語る。目標はベスト8、久保木選手は「もう一回引き締めなおして、“全員”で目標を達成できるように、“全員”で頑張りたい」と話した。 キャプテンが何度も口にした「全員」という言葉。この「全員バレー」の意識がチームを支える土台となっている。
「全員」が勝利へ導く
スターティングメンバーの平均身長は179.8センチと、全国的には決して高くないなか、最大の武器は何なのか。ミドルブロッカーの富永望(とみなが のぞみ)選手(3年)は「身長が低い分、後ろと連携をとりながらやらなくてはいけないので、ブロックは動かすのではなくて、3人全員で合わせて飛ぶっていうのを意識してやっています」と話す。 相手アタッカーがスパイクを打つタイミングで、最高到達点に達しベストな状態でブロックする。息がぴたりと合った、ブロックが勝利を引き寄せた。 さらに、アタッカーとセッターが息を合わせて行う、コンビネーション攻撃も最大の武器となっている。 二階堂大樹監督は「個々ではなくて全員で戦う”全員バレー”というのが、今年のチームでは一番の魅力」と語る。
引き継がれる全国への思い
一枚岩で勝ち上がってきたチームを率いるのは、就任1年目の二階堂大樹監督。実は郡山北工業バレー部のOBで、キャプテンとして全国の舞台に立った経歴の持ち主だ。 二階堂監督は「当時ストレートで負けてしまった。その時に一番、福島県の全国レベルの低さというのを素直に感じて、自分が教える立場になりたいと思ったきっかけになった。ベスト8を達成して、今まで支えてくださった皆さんに恩返しを。いい報告ができるように頑張りたい」と話した。