スウェーデン流ザリガニの食べ方。IKEAで開かれる真夏の「ザリガニ・パーティ」に潜入してきた!
ザリガニの身はクセがなく、カニの身によく似ているものの、若干さっぱりめな印象。頭部のミソ(別名・ザリガニバター)は、香り豊かでねっとり濃厚。カニミソならぬザリミソは、酒がすすみ過ぎること間違いナシの珍味です。 現地では日本における麺類のように“すする”という食習慣はないものの、ザリガニだけは例外だといいます。皆、音をたててチューチューすすって味わい尽くすのがお作法だというからますます楽しい。お行儀悪く手を汚しながら殻の隅までエキスを吸い尽くすひとときも、手軽な非日常体験。全部ひっくるめて、夏の味わいでしょう。
バリバリと殻をむく作業に熱中して次第に無言になってゆくなかで、ちょっとしたザリガニ・ハイ(勝手に命名)の感覚も覚えました。満腹になっても、冷やされたザリガニで指がかじかんできても、殻をむく手が止められないやめられない。味変に用意されているソースも必要とせず、ひたすらにザリガニをすすり続けました。ザリガニだけで全身が満たされていく、不思議な時間……。 1年分のザリガニを食べたかな! と思えるほどには、満喫させていただきました。
ちなみに日本における食用ザリガニで有名なのは、かつてアメリカから食用として移植されたウチダザリガニです。1930年に北海道の摩周湖に放流され、人の手によって分布を広げたという経緯があります。
しかし今は特定外来生物であり、駆除の対象とされています。しかも密放流によって生息域が広がっているため、福島県などでは捕って食べるイベントも開催されています。アウトドア派は、キャッチ&イートにもぜひ挑戦を! ウチダザリガニは、高級店でも扱われており、味のよさに定評があります。
なお、ウチダザリガニを生きたまま移動させたり飼育するのは禁止(飲食店で使う場合は、独自ルールがあるそう)。捕ったら同じ場所に戻すか、「食べる」が正解です。
とにかく暑い暑い今年の夏。冷やしてもおいしく際限なく食べられるザリガニは、暑気払いにもぴったりかも!? 楽しく美味しくたっぷり食べて、元気に乗り切りましょう。