平田憲聖、逃げ切り賞金王へ金谷拓実との同組対決歓迎「その方がやりやすい」…日本シリーズJTカップ28日開幕
男子プロゴルフツアーの最終戦メジャー、日本シリーズJTカップが28日から4日間、東京・稲城市の東京よみうりCC(7002ヤード、パー70)で行われる。初日の組み合わせが26日、発表された。今季4勝で賞金ランク首位に立ち、2年連続2度目出場の平田憲聖(24)=エレコム=は、約289万円差で同2位の金谷拓実(26)=Yogibo=らとの同組を歓迎。コース適性にも自信を見せ、賞金王逃げ切りへ強気な姿勢で臨む。 平田は寒空の下、10番から9ホール回り、入念にコースをチェックした。最終18番パー3のグリーン上では腕をまくってパットを繰り返し、傾斜が強い高速グリーンを確認。「いつ来ても本当に難しいなと思う。いろんな状況を想定して試合に備えたいが、(第1打で)グリーンに乗せないことが一番いいかな」と、手前に置いて、“寄せワン”でのパー狙いも頭に入れた。 初日はランク順の組み合わせで、金谷、3位の今平周吾(32)=ロピア=と最終組でラウンドすることが決まった。「お互い、目の前でプレーしながらなので、その方がやりやすい」。9月に3勝を挙げる活躍で今季ツアーの主役を演じたが、10月以降は全て2ケタ順位と賞金レースでは金谷ら後続に差を詰められた。混戦で迎える最終戦。厳しい流れでも、焦りはない。 初出場した昨年は10位で、東京よみうりCCを「僕に向いているコースだと思うので頑張りたい」とし、今季平均パット数1・723(4位)を誇る得意の小技が効くとの感触を持った。「飛ばせばいいコースではない。ショートゲームやパッティングがうまい人が上位に来る」とも分析した。 この日、24歳の誕生日を迎えた。「普通に過ごしていると忘れちゃうけど『おめでとう』と言ってもらえる。いい1週間にしたい」。賞金王へ向けても「あと1試合で決まるので、やるしかない。誰もが取りたいタイトル。ここまで来た以上は取りたい」と力を込めた。小技で差をつけ、スタートダッシュを決める。(岩原 正幸) ◆賞金王になると? 〈1〉翌年からの日本ツアー5年シード〈2〉翌年の欧州ツアー出場権(賞金ランク3位まで)が得られる。23年度実績ではメジャー、全英オープン出場権がある。 ◆賞金王決定の条件 可能性が残るのは首位の平田から6位の石川まで。今平、岩田、木下、石川は優勝が絶対条件。日本シリーズの優勝賞金は4000万円、2位は1500万円のため、平田と2500万円差以内の木下までは、優勝すれば無条件で戴冠が決まる。石川は平田が3位以下の場合のみ賞金王になる。仮に平田が30位に終わった場合、金谷が逆転するには2人までの8位タイ以上の成績が必須となる。
報知新聞社