自らケンカを売りに行く激強チワワが変化 今のにぎやかな日常を大切にしていきたい
息子たちの念願でお迎えしたチワワは、ちょっかいばかり出してくる兄弟に向かって爆ぼえ! 子どもたちに注意しても、やんちゃ盛りはまったく言うことを聞かない。仲良くできない「3兄弟」のてんやわんやに、お母さんはUG DOGSアトラスタワー中目黒店(以下UG)の高橋信行店長のもとへ。 自らケンカを売りに行く激強チワワが変化 激アツ店長、中目黒の駅前でデレる。 「自我が強くて、ちょっとわかりづらい。それがチワワのかわいさであり魅力。ありのままを受け入れたら最高の家族に!」
店長も敵認定
カウンセリングの前に送ってもらっていた動画には、はしゃぐ兄弟に「負けるもんか!」とばかりにほえまくり、かみつくFOXくんの姿があった。店長は「こりゃ強いチワワだ」。実際にカウンセリングに来ると、店長に対しても爆ぼえ! 「どうやら僕もロックオンされちゃったみたい。お兄ちゃん、弟くんに次ぎ『敵認定』を受け、『UGの群れの平和を守るため、いつかこいつをぶっ倒してやるぞ!』と、FOXくんの警備員魂に火がついてしまったのかもしれません」 たとえば、店長が椅子から急に立ち上がったり、別の部屋から犬たちのエリアに入ってきたりすると、ものすごい勢いでほえかかった。「呼んでも全然来ないし、ここまでチワワにほえられることはなかなかありません。息子さんたち同様、うるさい、しつこいと思われたのかな?(笑)」 お兄ちゃんと弟くんについて店長は、「お子さんが犬をほしがり、お迎えしたら、うれしくてかまいすぎてしまうのはある程度は仕方がない」とした上で、こう続ける。 「FOXくんは月齢5カ月と成長していたので大丈夫でしたが、月齢2、3カ月のまだ小さいうちは健康面に影響が出ることもあるので、その場合は、子どもと触れる時間を限定したり、空間を区切ったりして、子犬がゆっくり安心して過ごせるように配慮することも重要です」
味方にも出会えた
FOXくんはUGで、「敵」だけでなく心を許す「味方」にも出会えた。スタッフドッグのポメラニアンのなっぱとチワワの玲生那が大好きに。「なっぱとは見た目も似てるのですが、動きもそっくり! ボディーランゲージのやり方が同じで、ときどきFOXくんなのかなっぱなのか見分けがつかなくなるほど」と店長。 今や「店長大好き!」のなっぱだが、実はなかなか懐かず、雪解けまでになんと3年がかかったという。「FOXくん、そんなとこまでなっぱに似なくていいのに」と店長は苦笑い。 FOXくんの中には、「倒すべき敵」と認定する独自の指標があるようで、普段お散歩していても、柴犬、ブルドッグ系、大型犬には「自らケンカを売りに行きます」とお母さん。UGでも、強い柴犬の子犬がやってくると敏感に反応し、厳しく指導することも。これはUGではなっぱの役割だ。「まるで『なっぱアニキ、オレも手伝います!』とばかりに、なっぱと同じことをするのです」と店長。とにかく2匹は仲良しで、行動パターンまでそっくりなのだ。 1週間、大好きなアニキ分と遊び、社会化お泊まりを満喫したFOXくん。「帰ってきても息子たちには相変わらずほえるなど、激変する、ということはありませんでした」とお母さん。しかし、FOXくんがUGを大好きになったこともあり、シャンプーも兼ねて月1回、アフターケアに通い続けた。 そして3年の月日が流れた。なっぱの飼い主であるトリミングスタッフがUGの新しいサロンの店長に就任したことで、なっぱも新店に「異動」することに。中目黒での最終日、たまたま居合わせたFOXくんがなっぱの後にくっついて、なんと店長に甘えにきたという。 「もうびっくり! なんだよーうれしいじゃないかよ~と、デレデレになってしまいました」と店長は目尻を下げる。ツンからのデレにすっかりやられてしまったようだ。