今度はILLIT! なぜたった1ヵ月で、またK-POPアイドルの沼にハマってしまったのか? HYBEエコシステムをマーケティング視点で考えてみた
ILLIT(アイリット)というガールズグループをご存じでしょうか?
ILLITは、ガールズサバイバル番組「R U Next?(アーユーネクスト?/アユネク)」で選ばれた韓国人3名、日本人2名の5名で結成され、2024年3月25日にデビューしたグループです。 私がILLITを初めて見たのは、X(旧Twitter)のポストです。K-POPが好きな知人がオススメしていました。 そのときは「また新しいアーティストが出てきたんだな」としか思わず、曲を聞くことも、MVを見ることもありませんでした。 それなのに、たった1ヵ月弱の間に、どうしてこんなにハマッてしまったのか? 改めて考えると、HYBE(ハイブ)の強力なエコシステムが大きく影響しているのではないか、と思い至ったのです。 HYBEとは、韓国の大手エンターテインメント企業で、BTSやLE SSERAFIM(ルセラフィム)、NewJeans(ニュージーンズ)などが所属しています。先ほどの「R U Next?」を主催しているのもHYBEです。 今回は、私がILLITにハマるまでの軌跡(1ヵ月)を振り返りながら、そのエコシステムの一端を自分なりのマーケティング視点で解き明かしてみたいと思います。
先輩グループを活用したSNS戦略で認知をとる
XでILLITを知った数日後、デビュー曲「Magnetic」をILLITと別のグループが一緒に踊っている動画が、Instagramのオススメで流れてきました。 これは「K-POPあるある」のプロモーションで、同じ事務所の別のグループと一緒に踊る動画をSNSにアップすることで、認知を広げる戦略です。 私はもともとBTSが好きで、日常的に各種SNSで彼らを追いかけています。すると、 ・LE SSERAFIMの「Perfect Night」を踊るジョングク(BTSメンバー) ・NewJeansの「Hype Boy」を踊るヴィ(BTSメンバー) ・NewJeansの「ETA」を踊るジミン(BTSメンバー) の動画がタイムラインに流れてきます。つまり、BTSを追いかけていると、フォローしていないLE SSERAFIMやNewJeansまで頻繁に見ることになるのです。 ILLITも同様のプロモーションを行っています。デビュー翌日の3月26日には、ENHYPEN(エンハイプン)のヒスン(同じ事務所の先輩)と一緒にダンスをしているショート動画を、公式Instagramに上げています。 その後も毎日さまざまな人と一緒に「Magnetic」を踊る動画をアップしているので、ILLITを知らない人、フォローしていない人でも、タイムラインでILLITを見かけることになります。