孫に「過保護」すぎる義母…度を越した心配によって生じたとんでもない「勘違い」
孫の高熱にプチパニックになる義母
また別の日、朝から長女が微熱で保育園を欠席。食欲もあって割と元気だったので、義母に預けて私は出勤しました。ところが勤務中に電話があり、出てみると「しーちゃん(長女)の熱が上がってきている!」と義母の焦った声。聞けば朝には微熱だった熱が昼にかけてどんどん上がり、現在38度にも達しそうな勢いであるとのこと。 これは大変だと仕事を急いで終わらせ、次女のことを「ほっぺたぷたぷ症」と診断してくれた診療所に電話をかけて「今から長女を連れて行きます! 高熱だそうです!」と事情を伝えて早退しました。今度こそ、ほっぺの肉とは言わせません。 帰宅して義母の部屋に行くと、長女は冷えピタをおでこに貼って布団の中で寝ていました。「みさえちゃん! どうしましょう! 熱が! 熱が! 今日は特別寒いと思ってお布団はかけているんだけど……」と義母はパニック気味。 たしかに長女の頬は紅潮していて「ママ……」と消え入りそうな声。私も内心バクバクしていましたが、なんとか自分を落ち着かせ「病院には既に電話をしていますので、今から連れて行きます」と布団をめくったところ、パジャマが汗でぐっしょり。そこで私は気づいたのです。 たしかに今日は特別寒い日だけど……ちょっとこの部屋暑すぎない?
娘を部屋の外に出し、着替えさせると…
長女を立たせて部屋の外に出ると「うー……涼しいー」と伸び伸びする長女。汗でぐっしょりだったので、とにかく別の服に着替えさせ、再度検温をすると36.5度の平熱。 「もしかして、ずっとあの暑い部屋で布団をかけて寝てたの?」と聞くと、「だって、ばーちゃんが寒い寒いって布団かけてくるんだもん。暑かった」とのこと。お義母さんやりすぎです……! サウナ効果なのか水分はしっかり摂っていたからか、長女はスッキリ気分爽快で何事もありませんでしたが、一歩間違えば熱中症になりかねない。真冬の家の中で熱中症ってどういうことなの。 そして私は病院に電話をして「あの……さっき高熱で受診をするとお電話をした白目ですが、あの……もう大丈夫です……」と伝えなければなりませんでした。毎回医者と喋る私の気持ちにもなって欲しい。 正直なところ、この義母の異常なまでの心配性への対処法は見つかっていません。どんなに小さな異変にも気づいてくれるのはたしかなので、それはありがたいのですが、せめてその異変が重要かどうかを私が見極められるよう、できるだけ冷静に、早合点せずに行動することを意識してくださいとお願いしました。 さらに、病院への電話だけは私がするので勝手に電話をしないようにもお願いしました。さすがにそれは、ほっぺたぷたぷ症で懲りてくれたようです。 また、子どもが大きくなってからは「おばあちゃんという生き物はとにかく温めてくるので、暑いときは暑いと言いなさい」と、子どもに言い聞かせるようにしました。娘たちも小学生になり、義母が心配性であることは徐々に理解してきたので、子どもたちなりにいい感じにテキトーに甘えて行動しています。
白目 みさえ(心理師・漫画家)