読んでるだけで唾液と食欲が止まらない! 年末年始のイッキ読みにオススメしたい美味しい「グルメ漫画」5選【書評】
香りもしない味もしない、だけど読んでいるだけで味覚と心を満たしてくれるグルメ漫画。作者の卓越した画力によって描かれる至極の料理を夜中に見てしまった日には、もう後戻りできなくなってしまう……。本稿では、そんな脳髄の食欲を刺激するグルメ漫画を5作ピックアップ。年末年始の一気読みにピッタリな作品がチョイスされているので、ぜひ参考にしてみてほしい。 【漫画】「グルメ漫画」本編を読む まとめ記事の目次 ●朝ごはん亭 ●それでも朝にはおなかがへっている 鎌倉稲荷荘のごはん ●出没! ビール女子 ●おいしい余生の過ごし方 ~元刑事と前科者の食卓~ ●男の食談義
温かな食事で心を満たす人情朝食マンガ『朝ごはん亭』
子どもの頃は毎日食べていたけど、大人になってからは忙しくて朝ごはんを軽食で済ませてしまう……という人も少なくないだろう。だが、朝日に照らされながら家族と食卓を囲む風景は、確かに存在していた。そんな当時の気持ちを呼び起こしてくれるのが、『朝ごはん亭』だ。
同作の舞台は、朝だけ営業している「朝ごはん亭」。メニューには日替わりの朝定食しかないが、卵かけご飯やおにぎり、ゆうべのカレーや湯豆腐など、豊かなラインナップが用意されている。いずれも「こういうのが良いんだよ」と口をついてしまいそうな一品ばかりで、翌日は早起きして朝ごはんを食べよう……という気持ちになるかもしれない。 また、朝ご飯を通して各話に登場する人物たちが繰り広げるヒューマンドラマも、同作の魅力の一つ。お腹は空くけど心は満たされる……そんな心温まるエピソードに癒されてみてはいかがだろうか。
摩耗した心を優しく包みこんでくれる『それでも朝にはおなかがへっている 鎌倉稲荷荘のごはん』
『それでも朝にはおなかがへっている 鎌倉稲荷荘のごはん』の主人公・セツは、漫画家・魁エイジのアシスタント兼彼女として彼をサポートしていた。しかし、あるとき趣味でSNSに投稿していた漫画がバズり、それに嫉妬したエイジから裏切りを受けてすべてを失ってしまう。 絶望の淵に立たされたセツは海へ身投げを決意するも死にきれず、街を彷徨って辿り着いた不動産屋で「稲荷荘」と出会った。そこで大家からミネストローネをご馳走してもらい、セツは思わず涙する。果たして彼女は人生をやり直せるのだろうか――。