“黄金の国ジパング”金山開発に揺れるマチ 外国資本が金の試掘調査を計画 住民から反発も 北海道
STVニュース北海道
かつて国内有数の金の産地として栄えた北海道のマチで、外国資本の企業が金の埋蔵量の調査に乗り出そうとしています。 【動画】にわかに沸き起こる“金山開発”に揺れるマチ 地元では環境への影響を懸念する声も上がっています。 金山開発に揺れるマチを取材しました。
オーストラリア企業の子会社が金調査の「試掘権」取得
北海道黒松内町にあるグラッドニー牧場です。 代表を務めている森塚千絵さん。 4年ほど前から肉牛の飼育を始めました。 (森塚千絵さん)「2020年の秋に(牛を)買って冬から飼い始めました。電気牧柵を最初に張ったときにはイタドリがびっしり生えていたので」 自然豊かな土地が気に入り、牧場を始めた森塚さん。 夫婦で育てた牛は50頭ほどに増えましたが、いま大きな不安を抱えています。
山林に囲まれた森塚さんの牧場。 その近くである計画が浮上したのです。 それは「金の採掘計画」。 黒松内町と長万部町にまたがるおよそ14平方キロメートルにわたって、オーストラリア企業の子会社が金を調査する「試掘権」を取得しました。
日本はいまなお「黄金の国ジパング」
7月に開催された住民向けの説明会。 オーストラリアの企業の代表者も出席し、会場を撮影しない条件で取材が許可されました。 そこで配られた資料にはー 見慣れない地図に「JAPAN」の文字。 「キン・ギン エクスプロレイションは金鉱の発見を目指す企業」などと記されています。
(子会社のジャペックス 細川泰行さん)「キン・ギン エクスプロレイションという豪州の会社はですね、探鉱会社として設立されて、彼らのターゲットはですね、日本なんですよ。海外ではなくて日本です。海外の鉱山技術者はですね、日本は昔からのジパングだ、金の国だと。私どもとしてはなんとかボーリングまでさせていただきたい」
外国の企業とって、日本はいまなお「黄金の国ジパング」なのです。 調査の中で最も興味を示した場所がー (子会社のジャペックス 細川泰行さん)「私ども一番関心を持ってここでやらせていただきたいなと思っているんですけども、ここは昔の採石場があります。はっきり言えばメインがここなんですよ。この場所にあるかないかを探りたい」