バスとケーブルカーで楽ちんなパワスポと思いきや……実は意外と苦行な大山阿夫利神社へGO!!
■ケーブルカーからの雄大な眺め
大山ケーブルカーは小田急グループの大山観光電鉄が運営する鋼索線で、パターンダイヤで毎時0分、20分、40分発で運行している。中間地点に大山寺駅を配する距離800メートル、高低差278メートルで約6分で到着する。往復運賃は1270円で駅で購入できる。もちろん片道でも利用可能だ。 妙に犬を連れた人が多いと感じたのだが、参拝者に聞いてみると神社もケーブルカーもペット連れOKなようで、駅でケージを貸してくれるので、それに入るのであれば飼い主と同乗可能だそうだ。最近はマナーの問題からペット禁止の神社も多いが、このような寛大な神社はペットともども大切にしたい。 阿夫利神社駅に到着すると参道に回り込んで、最後の階段をえっちらおっちらと登って行く。子犬が飼い主を引っ張りながら登る姿も見られて癒される。そしてケーブルカーからの眺めは一級品だ。
■阿夫利神社下社
阿夫利神社駅にあるのは大山阿夫利神社の下社であり、ここに社務所も授与所もそろっているが本社は本当に山の頂上にあるので、登拝するには登山しなければならない。記者は下社だけで勘弁していただいたが、登山口には鳥居と道中安全のお守りを授与してもらえる祓い所がある。 ここでは100円の初穂料を納めてセルフだが大麻(おおぬさ)で祓い清めてお守りをいただき、登拝をしに足を進める。 山にある神社は、修験道や仏教と習合した例が多く、当社も創建は2200年以上前だが、奈良時代には神仏習合の霊山として広く崇敬を集めたようだ。主祭神は大山祗大神、高神、大雷神の三柱でそれぞれ水、山、雷の神様だ。 拝殿横には護摩木を炊く場所があり、仏教的要素も色濃く残る。もちろん神社なので絵馬もあるが、護摩木に願いを託して火にくべる参拝者も多く見える。 本殿下に通じる地下入口が授与所横にあり、入ると御神水が湧き出ていて自由にお水取りができる。授与所でペットボトルを購入すれば御神水ラベルが付いた水を持ち帰ることも可能だ。飲んでみたが柔らかな美味しい水だった。 下社授与所では3社の御朱印を受けることができる。記者は参拝できる2社分を拝受した。下社からも雄大な景色を眺めることができるが、ケーブルカーのダイヤを見ながら駅に向かう。 ケーブルカー駅では犬をケージに入れる参拝者も多く、改めてペットの散歩と参拝を両立できる神社の貴重な機会があることを知ることができた。
■あなたのパワースポットを探そう!
自分のパワースポットを見つけるまで、バス旅や御朱印集めで巡拝の旅を楽しんでいただきたい。もしかしたら参拝しているうちに、罪穢れなき清らかな人間になっているかもしれない。そうなれば、もはやあなた自身がパワースポットだ! 【交通インフォメーション】大山阿夫利神社へは、小田急線の伊勢原駅北口4番バス停から神奈川中央交通「伊10」系統で約30分、運賃370円で終点の大山ケーブルバス停下車。参道を歩いて大山ケーブルで6分、往復運賃は1270円で下社まで行ける。本社(上社)へはさらに登山が必要。