【B1クラブ展望/横浜BC】エースが去るも新たな可能性…ラッシ体制で“海賊復活”へ
天皇杯とチャンピオンシップの両方でベスト4進出を果たした2022-23シーズンから一転、昨シーズンは不本意な1年を過ごした。天皇杯はクォーターファイナル敗退となり、レギュラーシーズンでは一度しか3連勝をマークできず中地区6位。苦しんだ要因には、前シーズンの強みだった得点とリバウンドの低下が挙げられる。 【ハイライト】4名が2ケタ得点!長崎に100点オーバーで快勝!! “強い海賊”を復活させるべく、新ヘッドコーチにはラッシ・トゥオビ氏が就任。2022年からフィンランド代表を指揮する若きHCの就任は、横浜ビー・コルセアーズにとって今シーズン最大の補強とも言えるだろう。 ロスターでは日本のエースにまで成長した河村勇輝がNBA挑戦のためにチームを離れ、外国籍選手も一新。トゥオビHCはリニューアルした12名で、人とボールが流動的に動くバスケットを軸に来るシーズンに挑む。「バックドアなどは好きな戦術ですし、練習でも取り組んでいます」と新指揮官は話をしており、オフェンスでは、よりスペーシングを意識し、相手の裏をつくようなカッティングからの得点が増えそうだ。 また、攻撃では3ポイントシュートの向上もカギを握る。成功率は2シーズン連続でリーグ下位となる31.7パーセント。大ケガからの完全復活を目指す大庭岳輝には、チームのウィークポイントを埋める活躍に期待がかかる。 リバウンド強化と失点数の減少には、まずはダミアン・イングリス、ゲイリー・クラーク、マイク・コッツァーの新外国籍選手が本来のパフォーマンスを発揮できるかが重要。今シーズンの横浜BCは、攻守において改善と成長が問われる。新指揮官のもとで、果たしてどんなチームに生まれ変わるか。
■KEY PLAYER/SG・SF #24 松崎裕樹
特別指定選手としてプレーした時期も含めると、今シーズンで在籍3年目。契約発表のリリースが出た際には、「個人的にも来シーズンにかける思いは強い」と胸の内を明かした。 「昨シーズンよりも得点に絡むシーンが増えましたし、ラッシHCのスタイルにも手応えを感じています」と、持ち味である豊富な運動量とシュート力を武器に、新たな得点源としてチームをけん引するだろう。 来たる新シーズン、松崎裕樹が掲げるプレーヤー像は「チームの核となる選手」。横浜BCを背負う覚悟で、コートに立つ。 文=小沼克年
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