薄軽VAIOの旗艦モデル「VAIO SX14-R」の“数値以上の変化”を知る
VAIOとしては、このディープエメラルドを「ビジネスシーンでの高揚感を目指した」カラーリングとして訴求している。ちなみに、VAIO SX14-Rでもこれまで支持の高かったALL BLACK EDITIONと、勝色特別仕様を数量限定で用意する。勝色特別仕様でも同じ明るい銅色のオーナメントカラーを組み合わせている。 今回の評価期間が発表前だったので、公衆の視線にさらされる屋外に持ち出して「コワーキングスペースや喫茶店などでどれだけ目立ってしまうのか」を視覚的に見せることはできなかったが、それでも、今回手にしたディープエメラルドの色味は落ち着いていて必要以上に存在感を示すことはなさそう。過去にアーバンブロンズのVAIOを評価したときにも思ったのだが、ブロンズ系にしてもグリーン系にしても、周囲の景色にそれとなく馴染む効果があるようだ。 なお、天板のデザインも従来のVAIOから変更されている。従来は、無線接続用アンテナを収容した天面上部とそれ以外の部分でパーツを分けてそのラインが天面に見えていたが、VAIO SX14-Rではカーボンと樹脂の一体成型を採用して、“境目のない”一枚の天面パネルデザインとした。 また、ボディーの機構設計的にも新機軸を採用している。天板では部分的に外装パネルの厚みを変えることで軽量化と剛性確保を両立した他、底面のパネル素材に用いているカーボンファイバーにおいて熱を拡散しやすい熱伝導性の高い熱可塑性樹脂を採用している。 薄いモバイルノートPCでは発熱部になるCPUやメモリを本体裏側に向けて実装するため、底面の温度が高くなりがちだが、VAIO SX14-Rでは熱拡散性を高めることで、従来素材から底面の表面温度を9度低くできたと説明している。 ■VAIO TruePerformanceを継承。性能とファン風量を最適化 個人向けのVAIO SX14-Rで選択できるシステム構成において、CPUは現時点においてCore Ultra 7 155HとCore Ultra 5 125Hを選択できる。今回評価した機材はCore Ultra 5 125Hを搭載していた。 Core Ultra 5 125HはベースTDPが28W(最大ターボパワーは115Wに達する)のラインアップだ。省電力を重視する薄型軽量のモバイルノートPCではTDPを抑えた“U”モデルを採用するモデルが多いのと比べると、VAIO SX14-Rは処理能力を重視しているといえる。