研ナオコが志村けんや八代亜紀、りりィら“天国の盟友”への思いを吐露「最期の顔が本当にきれいでした……」
“別れ唄”の名手・研ナオコが難しく感じた曲は「泣かせて」「帰愁」
続いて、Spotify第18位の「メモリーグラス」に注目。実は、堀江淳が研ナオコをイメージして作った曲だと語る。 「私をイメージして作ってくれたのですが、こちらは堀江くんが周りから“こんないい曲は自分で歌え”って言われて、彼がデビューすることになったんです。これも大ヒットしてよかったですね。でも、いい歌だし、私も同じ年のアルバムですぐにカバーしました(笑)」 本作が、多くの中島みゆき作品やヒットシングルと一緒に上位入りしているということは、やはり、こうした“別れ唄”と研ナオコの相性のよさが抜群なのだろう。 第19位の「泣かせて」も同様に別れ唄であるが、こちらは小椋佳の提供作。シャンソンとフォークを合体させたような揺れながらも優しいメロディーと、研ナオコの抒情的な歌声が印象的だ。 「この歌も名曲ですよね。小椋佳さんって天才でしょ? これは、譜面どおりに歌ったらまったく面白くない曲ですよね。だから、とっても難しいんです」 また、松任谷由実のカバー曲である第52位の「帰愁」も、難易度が高い曲だと語る。 「これは、発売当時(’79年、アルバム『OLIVE』収録)からずっと、“いい曲だなぁ、歌えるかどうかわからないけど、いつか歌ってみたいなぁ”って思っていた曲ですね。実際に歌ってみたら、ユーミンさんのイメージが全体に強いのを自分流にするのが難しかったんです」 ちなみに本作は、ユーミンが歌謡曲にかなり寄せて作ったためか、ユーミン本人も本作を否定するようなコメントをしているが、この研ナオコ版は、まるでもともと提供作だったのでは、というくらい、マイナー調のメロディーと彼女の歌声がバッチリとハマっている。 その一方で、第39位の「愛、どうじゃ。恋、どうじゃ。」は、化粧品のキャンペーンソングに起用され、本人はCMにも出演しつつ、テクノ歌謡系のポップスにも挑戦するなど、音楽的に攻めている。なお、本作もオリコン最高71位ながら、本人はまったく気にならなかったとのこと。