熊本知事、旧優生保護法被害者らに謝罪 「声上げやすい仕組みを」
熊本県の木村敬知事は27日、旧優生保護法(1948~96年)下に不妊手術を強いられた被害者らと面会し「心から謝罪の言葉を申し上げたい」と謝罪した。 【写真】「優生手術の必要を認められる」 当時の資料 旧法に基づく手術により、被害を受けた県内在住の女性が「直接伝えたいことを伝えられる機会」として面会に応じた。女性は「今も声を上げられないままの人たちがいる。被害にあった人が手を上げられるように、取り組んでほしい」と要望。知事は「声が上げやすい仕組みを考えたい」と語った。 木村知事は旧法下で県が手術執行の手続きに関与したとして、被害者に直接謝罪したい意向を示していた。面会後の取材に「当事者の思いを直接聞き、胸が詰まる思いがした。県として補償の周知など、できることをこれからしっかりやっていく」と述べた。 旧優性保護法を巡っては最高裁が7月に旧法を違憲とし、国に賠償を命じた。10月には議員立法で被害者への補償法が成立。被害者本人に1500万円を支給するなどの内容で、2025年1月17日に施行される。【山口桂子】