インフルエンザ過去最多、1週間で約258.5万人が罹患と推計
厚生労働省は2025年1月9日、第52週(12月23日~29日)のインフルエンザ発生状況を発表した。全国定点あたり報告数は64.39人で1999年の統計開始以降、最多となった。 【画像】インフルエンザウイルス分離・検出報告数(病原微生物検出情報:2025年1月10日作成)
厚生労働省が全国約5,000か所の定点医療機関で実施している感染症発生動向調査によると、第52週の定点あたりのインフルエンザ患者報告数は全国平均64.39人。前週(第51週)の42.66人からさらに増え、すべての都道府県で前の週から増加した。
都道府県別にみると、「大分県」104.84人がもっとも多く、「鹿児島県」96.4人、「佐賀県」94.36人、「熊本県」92.56人、「宮崎県」90.24人と続く。首都圏では「千葉県」78.52人、「埼玉県」76.56人、「神奈川県」66.30人、「東京都」56.52人の順に多く、43の都道府県が警報基準を大幅に上回った。
国立感染症研究所感染症情報センターによると、第52週に全国の医療機関(定点医療機関以外を含む)を受診した患者数は約258.5万人で、2024年第36週以降の累積受診者数は約593.7万人と推計されるという。
年齢別では「0~4歳」約22万人、「5~9歳」約35.4万人、「10~14歳」約31.1万人、「15~19歳」約19.3万人、「20代」約21.7万人、「30代」約24万人、「40代」約34.9万人、「50代」約33.6万人、「60代」約17.8万人、「70歳以上」約18.7万人。インフルエンザウイルスの検出状況をみると、直近5週間(2024年第47週~2024年第51週)は「AH1pdm09」が96%を占めた。
全国の保育所・幼稚園・小学校・中学校・高校からの第52週の報告数は、休校81件、学年閉鎖445件、学級閉鎖1,312件。冬休み期間にあたる週で前週から大幅に減少したが、新学期が始まったことで再度増加が懸念される。
リセマム 川端珠紀