富士山女子駅伝30日号砲、関西勢も上位目指してチーム一丸
期待の一人、大沼乃愛(のあ)=2年=にとっては地元の静岡県を走る憧れのレース。「安定した走りが自分の強み。楽しく走りたい」と気負いはない。「泥臭い練習をやってきた。今は仕上がりもいい」と中瀬監督。青栁は「8位(入賞)を目指す気持ちで走る。前は譲らない気持ちで」。全てをぶつける覚悟だ。(嶋田知加子)
■兵庫大 初舞台で才能の花開く
初めて富士山麓への挑戦権を手にした。創部15年目の兵庫大が切符をつかみ、10月の全日本に続いて全国の舞台を駆ける。樽本つぐみ監督は「みんなが駅伝に出たいという同じ方向を向いて頑張ってきた結果。いいシーズンになっている」と目を細めた。
10月の全日本は13位で、惜しくもシード権には届かなかったが、関西勢では立命大、大阪学院大に次ぐ3番手の成績を残した。これまでは夏前から駅伝出場を意識していたが、主将を務める長岡あず(4年)は「今季はみんな、4月から5000メートルのタイムを意識していた」と強調する。9月の関西学生対校駅伝も3位と堂々の成績だった。
創部以来、駅伝を走る人数がそろわないなど苦労もあった。専用のグラウンドはなく、普段は大学に隣接する池の周囲を走る。他大学に比べると決して環境は十分ではないが、初舞台へ選手たちの表情は明るい。
今季のチームスローガンは「才華爛発(さいからんぱつ)」。一人一人の才能があふれ、大きな花が開くようにとの思いを込め、選んだ言葉だ。長岡は「全日本よりも1つでも上の順位を目指したい」。もう一度、みんなの力を結集する。(丸山和郎)