齋藤元彦氏が兵庫県知事に返り咲き…主流派メディアが「デマ」や「憶測」の具体的検証を避けたことへの「大いなる違和感」
告発文の真実性評価を徹底的に避けるメディア
県民局長は斎藤知事の立場を悪くしようとするポジショントークを優先させて、事実関係の具体的な検証をやらないまま、斎藤知事を貶めるようなことを行っていたと言わざるをえないのだ。 県民局長はこうした告発文を報道機関、兵庫県警等の県庁の外部に対して流した。これは公益通報者保護法においては3号通報というものに該当する可能性は一応ある。 だが、公益通報は対象行為者の信用を失墜させるといった不正の目的のために行われてはいけないし、3号通報の場合には通報内容に真実相当性があることが求められることになる。単なる伝聞等では真実相当性があるとは言えず、3号通報は成立しないのだ。 だから斎藤知事の側がこの告発文を書いたのが誰であるのかの調査を行い、県民局長であると特定し、県民局長に対して事実関係を質したのは、公益通報者保護法に違反する行為には当然当たらない。 にも関わらず、主流派マスコミは、県民局長がその後に同様の文書を県庁内の公益通報窓口に内部告発文書として提出したことをもって、公益通報者保護法違反を斎藤知事の側が犯したかのように報じてきた。そしてこの告発文の真実性について冷静に評価することを主流派マスコミは徹底的に避ける動きに出た。 その一方で告発文の信憑性を疑う議論が展開されると、根拠のないデマや憶測だとの立場からの報道を行ってきた。 斎藤氏の当選が確実とされた後もこの姿勢を変えていないのは、サンテレビの報道からもわかるだろう。これではあまりにもバランスを欠いていると言わざるをえない。
公用PC不倫データ封殺のメディア~では玉木不倫は?
県民局長が女性職員との不倫についてのデータを、兵庫県の業務用のパソコンの中に保存していたことについて、「亡くなった県民局長のプライバシーに関わることだから」という理由付けから一切明らかにしないことにも、全く説得力がないと言わざるをえない。 国民民主党の玉木代表の不倫については、相手の女性の名前、年齢、職業までつまびらかに公開され、この女性の将来にも大きな影響を与えるものとなった。この女性のプライバシーの公開には倫理上の問題は生じないが、県民局長の不倫の事実の公開はなんとしてでもプライバシーの見地から許されないというのは、あまりにもバランスが悪いと言わざるをえない。 元県民局長は10年間に10人の女性職員と関係を持っていたと伝えられているが、この10人の氏名・年齢・所属部署などまで公開しろと、世間が要求しているわけではないだろう。 しかもこれが、県庁の中で人事畑を歩んできた県民局長が、仮に人事データベースを悪用するなど、職務上の立場を利用して関係を迫っていた結果だとしたら、プライバシーなどという問題とは全く言えないことになる。 県民局長が自らを殺めた原因が、マスコミ報道によるように斎藤知事のあり方にあるのか、それとも百条委員会が盛り上がる中でこういうプライバシーが公開される恐れにおののいた結果であるのかは、今回の問題を考えるうえで重要な争点になっていたのは間違いない。 だが、その点をプライバシーにふれるという理由だけで曖昧化させていることに、多くの人達が納得感が持てないのは当然だ。 ところが、こういう視点からの報道は、主流派マスコミのどこも扱ってこなかったし、選挙後もこの点での反省が全く見られないのだ。これが公正な報道だといえるのだろうか。
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