国民生活センターも推奨する“デジタル終活”…iPhoneで設定できる「故人アカウント管理連絡先」とは?
◆登録者がアクセスできるデータ・できないデータ
ただし、故人が所有していた全てのデータに自由にアクセスできるわけではありません。故人のプライバシーを守る観点から、登録者であってもアクセスできないデータがあります。
▼登録者がアクセスできるデータ
・iCloud写真 ・メモ ・Mail ・連絡先 ・カレンダー ・リマインダー ・iCloudに保管されているメッセージ ・通話履歴 ・iCloud Driveに保管されているファイル ・ヘルスケアのデータ ・ボイスメモ ・Safariのブックマークとリーディングリスト ・iCloudバックアップ(App Storeからダウンロードしたアプリ、デバイスに保管されていた写真やビデオ、iCloudにバックアップされたデバイス設定やその他のコンテンツのうち、下記の「アクセスできないデータ」に該当しないもの)
▼登録者でもアクセスできないデータ
・ライセンスが必要なメディア(故人が購入した映画、音楽、ブックなど) ・アプリ内課金(アップグレード、サブスクリプション、ゲームの通貨、アプリ内で購入されたその他のコンテンツなど) ・支払い情報(Apple Accountの支払い情報やApple Pay用に保存されているカードなど) ・故人のキーチェーンに保管されている情報(Safariのユーザー名とパスワード、メール、連絡先、カレンダー、メッセージで使われるインターネットアカウント、クレジットカードの番号と有効期限日、Wi-Fiのパスワードなど)
◆故人アカウント管理連絡先を利用する際の注意点
故人アカウント管理連絡先を利用する際には、他にも注意しておくべきことがあります。 第一に、登録者は、iCloudに保存されていないアプリのデータにはアクセスできません。例えば、iCloudバックアップを使わず、Googleフォトなど他のサービスに保存している写真や動画があった場合、それらのデータにはアクセスできないということです。 第二に、アカウントの所有者は、登録者がアクセスできるデータの種類を事前に指定しておくことはできません。死後に見られると困るものがある場合は、事前に削除しておく必要があります。 故人アカウント管理連絡先を設定する際には、所有するデータがどのサービスでどのように管理されているかも確認し、必要に応じて整理しておくとよいでしょう。