「人間が考えられる絶望をすでに超えた」 ガザ地区では子どもが狙われ殺されている【報道1930】
今回の悲劇的な状況を生むきっかけとなったのは10月7日のハマスによる武力攻撃だ。 このことを一般のパレスチナ人はどう思っているのだろうか? 明治大学 ハディ ハーニ特任講師 「(ハマスを支持するか否かは)これは死生観に関わる問題。(ガザのパレスチナ人はイスラエルに)人間の尊厳を踏みにじられる恰好で少なくとも十数年やってきたわけです。この状態でもとにかく生き延びることを選ぶのか、尊厳を取り戻すために抜本的(変革)なものを求めそのためなら命を投げ出すのか…」 つまり抑圧され我慢の限界に達し、この状態で生きてるくらいなら死んでもいいから勝負に出ようという人はハマスを支持し、今まで通り抑圧されようと、とにかく生き延びることを優先する人は“ハマスなんてことしてくれたんだ”と思う。 明治大学 ハディ ハーニ特任講師 「世論調査では(両論)推移しますがハマス支持が増えたこともある。真綿でじわじわ首を絞められるように死んでいくのか、あるいは今なにか光を見出そうとするのか…」 ■イスラエル人の歴史家も若者に取り囲まれ… 一方でイスラエル国内では今回のガザの危機的情報をどう捉えているのだろうか。 ホロコーストやジェノサイドの研究の第一人者で現在アメリカに住んでいるユダヤ系イスラエル人のオメル・バルトフ教授は、もはや自分が知らないイスラエルになってきているという。 去年、11月にニューヨークタイムズにジェノサイドがの可能性があると寄稿した。しかしその時は証拠はないしそこにイスラエルが転じてしまわないようにする時間はあるとしていた。 その後今年の6月イスラエルの大学に講演に行った時のこと。1時間若者に取り囲まれ話すことすらできなかったという。 オメル・バルトフ教授 「彼らは非常に怒っていました。私がジェノサイドについて警告し、可能性に言及していたのを彼らは読んでいたからです。10月7日に怒ったことに対する唯一の解決策はパレスチナ人を根絶やしにすることだと信じ切っていました」