迫るデッドライン…Jリーグはいつ再開できるのか?
デッドラインが迫ってきた。世界中で感染が拡大の一途をたどっている新型コロナウイルスの影響を受けて、2月下旬から合計163試合におよぶ公式戦を中断させているJリーグが、再開目標として掲げてきた4月の第1週を再び延期せざるをえない状況になってきた。 Jリーグの村井満チェアマンは、青写真通りに公式戦を再開できれば「予定通りに日程を消化できると想定している」と語っていた。 しかし、シミュレーション上では若干ながら、年間スケジュールに余裕があった。最終的なデッドラインを、村井チェアマンはこう位置づけていた。 「場合によっては日程調整などで4月中旬か、もう少し深いところまで行ける可能性を残しています」 再開目標が近づいてきたなかで、日本野球機構(NPB)と共同で設立した、新型コロナウイルス対策連絡会議の第4回会議が23日に東京都内で開催された。終了後の記者会見で、助言を仰ぐ3人の専門家チームの座長を務める東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授(感染制御学)は、欧米を中心にオーバーシュート(感染者の爆発的増加)を起こしている新型コロナウイルスをこう位置づけた。 「幸いなことに日本はどうにか抑え込んでいる状況ですが、一方で海外からの帰国者から感染者が出てきていますし、リンク(感染源)を追えない感染者も確認されています。クラスター(集団)がメガクラスターになることだけは絶対に避けなければいけないなかで、多くの方が一堂に集まる状況は感染のリスクが非常に高い。現段階では早期に開催することは難しく、私としては4月のできるだけ遅い時期に目標を定めながら、十分な準備期間としてあてていただきたい、という意見を申し上げました」 専門家チームの意見に強制力はない。NPBおよびJリーグがそれぞれ開幕、再開へ向けた判断材料のひとつとして参考にするなかで、NPBは同日午後に12球団代表者会議を開催し、4月10日以降に延期していたセ、パ両リーグの公式戦開幕を4月24日に設定したことを明らかにした。