ノイキャンも外音取り込みも充実。価格以上の使い勝手を実感できるシャオミのイヤホン【今日のライフハックツール】
音響機器メーカーに限らず、たいていの大手メーカーは、リリースしている製品群の価格帯を輪切りにして何階層かに分け、高級品から平凡なアイテムまでのヒエラルキーを形成します。 ノイキャンも外音取り込みも充実。価格以上の使い勝手を実感できるシャオミのイヤホン【今日のライフハックツール】 もちろん開発コストを掛け、ノウハウを蓄積してきた歴史の裏付けがあることなので、「良い音を聞きたければ、相応の代金を払うべきだ」という考え方に文句はありません。 しかし時として、そのヒエラルキーに自ら縛られてしまい、下位グレード品が上位グレード品に忖度しているような印象を持つことがあります。つまり、わざと音質をつまらなくされているような。 【この記事はこんな人にオススメ!】 高音質でありながら高コスパのワイヤレスイヤホンが欲しい ノイキャン機能が充実しており、音や話し声を周囲の環境音に邪魔されることなく聞き取れるイヤホンが欲しい 外音取り込みモードを搭載し、会話をしたい時でも装着できるイヤホンが欲しい
価格破壊が進むイヤホン業界
しかし、新興メーカーにとってみれば、市場シェアを切り開くために下位グレード相当の値付がされた製品に上位グレードの音質を乗せ、下剋上を狙うのは当然の戦略でしょう。 良コスパこそが企業の代名詞となっているXiaomiのようなメーカーなら、なおのことでしょう。 さて、今回レビューするワイヤレスイヤホン、Xiaomiの『Redmi Buds 5 Pro』は、もはや大手メーカーが2~3万円相当でリリースしているノイキャンワイヤレスイヤホンを選ぶべき理由を見つけるのが難しいレベルの音を鳴らします。厳密に言えば、その音質(味付け)が好みに合うかどうかという問題は残るのですが…。 ともかく、購入に値するプロダクトなのかどうか、詳しくみていきましょう。
ナチュラルな音をダイナミックに
『Redmi Buds 5 Pro』は、いわゆるドンシャリ音(高音域の華やかさと低音域の重厚感を強調した味付け)とは少し趣向が異なった音を鳴らします。 11mmチタンプレートウーファーと10mm圧電セラミックツィーターを組み合わせた、Xiaomi独自の同軸デュアルドライバー音響システムと、同じく独自開発のフロントキャビティエネルギー集合ダブルブラダー構造が、『Redmi Buds 5 Pro』のエッセンス。 これによって、高音から低音までまんべんなく正確な音質を実現しており、クリアなサウンドを鳴らしてくれます。 とはいえ、各パート(楽器)の音を忠実に再現するためのモニターイヤホンとは違い、全体的に華やかさを感じるアレンジで、気軽に音楽を楽しめるイヤホンとして仕上げられています。 私は普段、定番の有線モニターイヤホンを愛用しているのですが、まさかそれ以下の価格で買えるワイヤレスイヤホンを聞いて、「これも全然アリ」だと感じられる日が来るとは思ってもいませんでした。 また、イマーシブサウンドモードも搭載。機器側が360°オーディオに対応していれば、頭の向きを変えても音源の位置が固定されているように感じられるので、耳の横だけで鳴っているとは思えない臨場感が得られます。