「快晴」や「虹」の記録が消える!? 気象台職員の「目視観測」大幅縮小で、生活への影響は?
◆「生物季節観測」も大幅に縮小、変わる気象観測の世界
全国的な目視観測の終了によって思い出されるのが、「生物季節観測」の大幅な縮小です。気象庁では、1953年よりサクラやアジサイなどの植物の開花、ウグイスなどの動物の初鳴きなどの観測を行ってきましたが、2021年に大半の項目が廃止されました。近年は開発による環境の変化などの影響で、適切な観測を行うことが難しくなったためです。 長く続いてきた観測が終わるのは少し寂しいですが、科学技術の発展や環境の変化によって、世の中は目まぐるしく変化しています。天気予報や気象観測の世界も例外ではありません。 <参考> 「地上気象観測」(気象庁) 「気象官署の目視観測通報の自動化について」(気象庁、令和6年2月9日発表) この記事の執筆者:片山 美紀 1991年生まれの気象予報士。現在は『首都圏ネットワーク』(NHK総合)などで気象解説を担当。防災情報を正しく活用してもらうための普及啓発として講演活動にも取り組む。
片山 美紀