トヨタにホンダ、日産…日本企業は「中国の素早さ」についていけるか?
この先、技術力の弱いEVメーカーは熾烈な消耗戦を強いられ、淘汰が加速し、強い者がますます強くなる現象が顕在化していくはずだ。 日系メーカーが中国市場で勝機を見出すためには、優位性を持つHEV(ハイブリッド車)のコストダウンを通じて、縮小するエンジン車市場で一定のシェアを獲得することと、中国勢に遜色ないスマートコックピットや自動運転補助機能を持続的に投入できるノウハウを模索する必要があるだろう。 そのためには、現地への権限移譲や中国人トップの登用など、経営の現地化に取り組み、現地主導でのSDV開発や、日系・中国系サプライヤーとの連携を通じて、中国市場のニーズを素早くとらえる設計・生産体制の構築を図るべきだ。
【写真】スマートコクピットにも注目したい日系メーカーの中国専用車(40枚)
湯 進 :みずほ銀行ビジネスソリューション部 上席主任研究員、上海工程技術大学客員教授